ゲーム開発の基礎知識や注意点を解説!

モバイルゲームやオンラインゲームなど、近年急速に成長するゲーム業界が注目される中で、これまでになかったゲームを自分で開発してみたいと考える方も多いのではないでしょうか。

本記事ではゲームを自分自身で開発してみたいと考えている方へ向けて、基礎知識や必要な環境、あると便利なツールなどを紹介し、ゲーム開発に向けて一歩踏み出せるようアドバイスします。

 

【目次】 

 

1.近年のゲーム業界の動向

近年、スマートフォンやタブレットの普及によりモバイルゲームやオンラインゲームなどが以前よりも注目されつつあります。その理由は、課金しなくても無料で気軽にスマートフォンやパソコンでゲームを楽しめるようになったことです。今後、2020年よりサービスが開始された5Gがさらに普及すれば、ゲーム業界にも大きな変化が訪れると予想されています。5Gの普及によりさらなる技術の進歩と変化が期待される中で、これまでにはなかった新しいゲームを自分で開発してみたいと考える人は多くなるでしょう。

 

2.ゲーム開発に必要な環境を整える

ゲームの開発を始めるためには、ただ単にインターネット環境とPCがあれば良いというわけではありません。ゲーム開発に必要なツールや、開発を行うPCに最低限必要なスペック、そしてプログラミング言語について解説します。

 

ゲームエンジン

ゲームエンジンとは、プログラマーではない全ての人がゲーム開発を効率よく行えるようにするためのソフトウエアの集合体です。ゲームエンジンがないと、プログラミング言語を一から学んだ上でプログラミングを行わなければならず、膨大な時間と労力がかかります。

ゲームエンジンで主流になっているものは下記の2種類があります。それぞれの特徴を把握し、作りたいゲームに合ったものを選ぶようにしましょう。

 

    • Unity(ユニティ)
      Unityは100万人以上の開発者が利用しているゲームエンジンで、世界で最も利用されているといっても過言ではありません。ポケモンGOなどのゲームタイトルにも利用されています。

       Unityの主な機能は以下です。

      ・2DCG・3DCGゲーム両方の開発が可能
      ・PCゲームの開発(Windows・Mac・Linuxなど)
      ・スマホアプリ(Android・iOS)の開発
      ・家庭用ゲーム機に対応したゲーム開発
      ・VRなどのプラットフォームにも対応したゲームを作成可能。

      世界中の人が利用していることから、Unityに関する知識やノウハウなどは書籍をはじめインターネット上で検索すればすぐに調べることができます。初めてゲーム開発を行う人でも、比較的容易に習得できる扱いやすいゲームエンジンと言えるでしょう。


      Unityには利用料金が発生します。個人開発者の場合、過去1年間の収益・調達資金が10万米ドル以下ならライセンスを無料で使用できます。企業やプロジェクトチームとして利用する場合はプランを選択でき、1アカウントあたり年間439~1980米ドル、大規模なプロジェクトとして契約する場合は年間20席で4400米ドルとなります。(2021年9月6日現在の情報です。)


    • Unreal Engine(アンリアル・エンジン)
      Unreal  EngineはEpic Gamesが開発したゲームエンジンで、リアルなグラフィック表現が特徴です。有名なフォートナイトなどのゲームタイトルにも利用されています。

       Unreal Engineの機能は以下です。


      ・2DCG・3DCGゲームの開発
      ・PCゲームの開発(Windows・Mac・Linux・SteamOSなど)
      ・スマホアプリ(Android・iOS)の開発
      ・家庭用ゲーム機に対応したゲーム開発
      ・VRなどのプラットフォームにも対応したゲームを作成可能。

      Unityの機能とほぼ変わりがありませんが、大きな違いはグラフィック面です。リアルでハイエンドなゲームを作りたいと考えている方にはおすすめのゲームエンジンです。


      Unityと比べると、Unreal Engineに関するノウハウや知識を得られる無料教材は少ない傾向にあります。しかし今後利用者は増加していくことが予想されるため、インターネット上で身に付けられる知識も徐々に増えていくでしょう。


      UnrealEngineの利用料金は、製品をリリースした後に粗収入が100万米ドルを超えた場合にその金額に対する5%のロイヤリティを支払います。そのため、個人開発者の場合は実質無料で使用可能です。

 

プログラミング言語の知識

ゲーム開発にプログラミング言語の知識は必須です。先ほど紹介したUnityとUnrealEngineで利用するプログラミング言語について説明します。

 

◆Unityで使用するプログラミング言語:C#(シーシャープ)

Unityで開発に使用するプログラミング言語は「C#」のみとなっています。C#はプログラミング言語の中でも難易度が低く、プログラミングの知識があまりなくても比較的簡単に習得できます。

 C#の特徴としては以下のようなものがあります。

 

    • オブジェクト指向型言語
      データとそのデータに対する処理をまとめてオブジェクト(モノ)とし、複数のオブジェ区とを組み合わせてプログラムを組むという手法のことです。

    • Windows以外でも使用できる
      互換環境を使用すればWindows以外の iOS, Linux等どのOSでも動作させることができる言語のため、一度覚えてしまえばいろいろなOSで使用できます。


◆UnrealEngine:C++(シープラスプラス)

C++は、Unreal Engineで使用できるプログラミング言語です。

C++の特徴としては以下が挙げられます。

 

    • 手続き型とオブジェクト指向を兼ね備えている
      モノを組み立てるように表現してコンピュータに動作をさせる手続き型と、上から下まで規則性のあるルールで文章を読むように動作するオブジェクト型のプログラミングを兼ね備えています。その上、プログラムの実行速度が他の言語に比べて早いことが特徴です。

    • C言語と互換性がある
      C++は、前身であるC言語から派生したプログラミング言語です。そのため多くの技術や情報が蓄積されている信頼性の高さも特徴のひとつです。C言語との互換性があり、C言語を用いて作られたシステムをC++に移行することも容易にできます。

      学習難易度はUnityと比較するとやや高めですが、C言語との互換性もあることから認知度が高く、少数ですがインターネット上で無料で習得できるプログラムなども存在します。

 

プログラミング言語の学習方法

プログラミング言語の学習は、プログラミングスクールに通う方法の他にも選択肢が多くあります。例えば、ドットインストール等の無料で基礎知識が身につく動画や、参考書を購入して独学で学ぶことも可能です。しかし、わからない部分が出てきた際に解決までに時間を要する場合も多くあります。短期間で効率よくスキルを身に付けたい場合はプログラミングスクールやWeb上で開催されているプログラミング講座などに参加することをおすすめします。

 

ゲーム開発用PCに必要なスペック

UnityやUnreal Engineを使用して開発したゲームの動作確認を行うためには、一定基準以上のPCスペック環境が必要となります。

 

ゲーム開発に必要なPCスペック

・プロセッサー(CPU):「Intel Core i5」程度以上 (※第8世代以降のモデル)

・メモリ(RAM):16GB以上

・グラフィックス(GPU):GeForce「GTX 1650」程度以上

・ストレージ(ROM):SSDで480GB以上

上記は最低限必要なスペックですが、この条件を満たしていても、動作確認の際アセットを読み込むとスペック不足が原因でスムーズに動作しない可能性があります。そのためメモリは32GB、グラフィックスはGeForce RTX 2060以上を用意すれば安定した状態で動作確認を行えるでしょう。

 

あると便利なツール

ここまで紹介してきたゲームエンジンとプログラミング言語に関する知識があれば、基本的なゲーム開発環境は整います。しかしゲームは総合芸術のため、イラストやドット絵、2DCG・3DCGのほか、音楽や効果音など様々な要素が組み合わさってひとつの作品が完成します。これらの要素を作成するためにどんなツールが必要なのか紹介します。

 

・イラスト・ドット絵、2DCGの作成ツール(CLIP STUDIO PAINT PRO など)

・3DCG作成ツール(Blenderなど)

・音楽や効果音の作成(フリー音源や、作曲の依頼)

 

音楽や効果音の作成を第三者に依頼したい場合は、依頼者と受注者をつなぐサービス(サイト)を使用すると便利です。依頼から納品、料金の支払いまでのシステムがすでに準備されているためお互いに安心して取引ができます。

 

3.ゲーム開発の流れ

ゲーム開発の環境が整った状態から開発に着手し、ゲームを完成させるまでの流れを説明します。

 

試作

まずは企画した内容のアイディアを汲み取り、ポイントを抑えて簡易版を作成します。企画段階で構想したゲームの魅力が反映されているかなどを含め、実際の動作を確認します。商品に使用する要素技術についても並行して調査や研究を重ねていき、最終的な完成品に組み込めるように開発を進めていきます。

 

本制作

試作工程で見えた具体像をもとに、本制作を行います。プログラミングに加え、商品を構築するためにどんな技術を使用するかも1つずつ選定しプランニングを行います。ゲーム内におけるインタラクションの向上やキャラクターの作成、コントローラーからの入力解析・処理速度や通信制度の向上といったゲームの質を高めるための作業も必要となります。

また、プランナーやデザイナー、音楽制作者など専門性が異なるさまざまな職種メンバーをアサインしチームで開発を行う場合は、メンバーへのサポートも重要です。開発をスムーズに進めるための技術面のサポートやメンバーに対する気遣いなども求められます。

 

検証

製品としての品質を保証するため、完成したゲームを検証します。検証項目は企画内容や開発者の意図した通りに動作するかのチェックやプログラムの不具合がないかなどです。例えば、ゲームのプレイ中にコントローラーを振るという動作が入る場合、それによりユーザーがケガをする危険性は高くないかなど、ユーザーの不利益をいかに少なくするかという視点でチェックを行います。その他にもゲーム機器やPCのガイドラインに沿っているか、法律との適合性などの視点からも確認する必要があります。

 

4.ゲーム開発での注意点

ゲーム開発を始める人は自分自身もゲームが好きで、今までにはないゲームを作りたいと考えている人がほとんどです。ゲームが大好きでゲーム開発に着手した人が陥りがちなケースを紹介します。事前に注意点を把握しておくことで、自分自身もそのケースの一員とならないよう冷静な判断で開発を進めましょう。

 

設計内容が不足している、または過剰

作りたいゲームの完成形が曖昧で、まとまりのない設計内容で開発を始めてしまうと失敗に終わることがあります。計画の段階で、試作や本制作における作業の段取りとスケジュール、そして締め切りをしっかりと設定しましょう。修正や変更が入ることも想定し、適正な期間を考慮してスケジュールを考える必要があります。日々こなすタスクについても、細かく設定した上で毎日着実にこなしていくことが重要です。

設計不足とは逆に、ゲームの内容をもっと良くしようと意気込むあまり、ゲームに組み込む内容や詳細設定が膨大になるケースもあります。これは一般的に「スコープクリープ」と呼ばれる現象で、タスクとして挙げた内容がほぼすべて不要であるように感じてしまう状況です。結果的にどのタスクを優先すべきかがわからず開発速度が落ち、ゲームを完成させることができなくなります。設計の段階で、ゲームを楽しくする要素・独自性をもたらす要素・正しく機能するための要素は何かを明確化し、本当に必要なものだけに絞ってタスクを積み上げていきましょう。

 

自分のためのゲームを製作しようとする

ゲーム開発を始めるきっかけは、自分が求める理想のゲームを作りたいという理由が多いことでしょう。しかし、第三者へ販売することや国内・世界にリリースする目標があるならばユーザーのニーズを把握した上で開発を行わなければなりません。試作段階や開発途中でも可能なかぎりユーザーからのフィードバックを取り入れることで、よりニーズに沿った完成品を作り上げることができます。販売して利益化などを目指す場合は、自分の楽しみよりもユーザーの意見やニーズを柔軟に取り入れる必要があるでしょう。

 

5.まとめ

大好きなゲームを制作・開発することでビジネスにつなげたいと考えている場合、自己満足な内容では利益を出したり発展させることは難しくなります。自分自身だけではなく、ユーザーはどんなゲームが楽しいと感じ、近年人気のあるゲームはどんな内容なのかなどの研究を重ね、利益化できるゲームの傾向を探りながら開発を進めることが重要です。

 


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