スクラッチ開発とは?メリット・デメリットや開発の流れについて解説

スクラッチ開発とは

スクラッチ開発は、既存システムやパッケージのシステムをカスタマイズすることと比較し、費用が高く、また開発期間も長期になるため、本当に行うべきか慎重に検討する必要があります。

「スクラッチ開発とは…?」
「スクラッチ開発が本当に必要なのか…?」

など理解できていない方も多いでしょう。この記事では、スクラッチ開発を検討している方に向けて、スクラッチ開発の定義、メリット・デメリット、開発の流れについて解説します。

【目次】

    1. スクラッチ開発とは?
    2. スクラッチ開発のメリット
    3. スクラッチ開発の注意点
    4. スクラッチ開発を依頼する流れ
    5. スクラッチ開発を成功させるコツ
    6. スクラッチ開発は時代遅れ?
    7. 最後に

スクラッチ開発とは?

スクラッチ開発の意味

スクラッチ開発とは、システムやアプリを完全に1からオリジナルに作る開発手法のことであり、いわゆるオーダーメイドと呼ばれるものです。

1から開発するため開発工数やコストは相応にかかる反面、自社に合わせてオリジナルティを出せるのが強みと言えます。そのため、予算に余裕のある大企業がよく採用する開発手法です。

また、1からの開発のため基本的にはジャンル問わず開発が可能です。Webシステムや業務システム、基幹システムなど、あらゆるシステムを開発することが可能です。

パッケージ開発とは?

パッケージ開発は、既存システムやアプリケーションをベースにシステムを開発する手法のことであり、スクラッチ開発の対義語にあたる言葉です。

たとえば、勤怠管理システムを作る場合、すでに販売されている勤怠管理システムをベースに自社にとって使いやすい機能を追加したり、既存のプログラムを変更したりとカスタマイズします。

パッケージ開発は、既製システムベースに進めるため、開発コストをおさえられたり、開発期間を短くできたりといったメリットがあります。反面、システムにオリジナリティを出せないデメリットがあります。予算に余裕がないベンチャーや中小企業を中心に導入されています。

スクラッチ開発とパッケージ開発はどちらも一長一短であり、事業のステージや予算感、競合の強さ、事業にマッチした既存のシステムがあるか、などを鑑みて選択することが一般的です。

※関連記事
パッケージ開発とは?メリット・デメリットやスクラッチ開発との違いを解説

スクラッチ開発のメリット

スクラッチ開発のメリット

スクラッチ開発を行うことにはさまざまなメリットがあります。その中でも特に以下の4つのメリットは大きいです。

    1. 他社との差別化を図りやすい
    2. 余計な予算がかからない
    3. 長期間使い続けられる
    4. トラブルを解決しやすい

これらのメリットがあるため、スクラッチ開発を選択する企業も多くあります。1つ1つのスクラッチ開発のメリットについて詳しく解説していきます。

1.他社との差別化を図りやすい

スクラッチ開発は他社との差別化を図りやすいのがメリットです。ゼロベースでの開発になるため、他社にはないシステムを構築することができるのです。

たとえばECサイトを開発する場合、競合他社よりも商品の品揃えが悪い場合でも、WebサイトのUI / UXが良ければ、ユーザーの満足度が上がり、結果売上が伸びるかもしれません。

反対にパッケージ開発の場合、競合とサービスが似通ってしまい、すでに他サービスを使っているユーザーはなかなか取り込むことができません。

このように、他社との差別化を図るうえでスクラッチ開発は効果的と言えます。

2.余計な予算がかからない

スクラッチ開発では、余計な予算がかからないこともメリットです。

スクラッチ開発では費用が相応にかかるのは事実です。ただ、一方で「余計な機能にお金を支払わなくて済む」という利点もあります。

パッケージ開発の場合、元からある製品を活用するため、自社に必要ない機能まであり、本来、支払う必要のない機能にまでお金を払うことになるのです。

つまり、開発費用が高いのはスクラッチ開発ですが、必要な機能にのみお金を支払っているので、開発予算を効率的に使っているのもまた事実です。

3.長期間使い続けられる

スクラッチ開発で作ったシステムは、長期間使い続けることができる点もメリットです。

パッケージ開発の場合、パッケージシステムを提供する会社のサポートが終了してしまうリスクがあります。サポートが終了してしまうと安全にその製品を使い続けることができなくなり、乗り換えを検討しなくてはいけません。

一方でスクラッチ開発なら、自社や外注先がシステムの運用・保守を続けていれば、長期間システムを使い続けることが可能です。

4.トラブルを解決しやすい

スクラッチ開発は、トラブルや障害が起きても、解決までのスピードを早めることができる点もメリットです。

スクラッチ開発の場合、依頼した外注先がそのまま運用・保守も担当してくれる場合が多く、問題が発生した場合に迅速に解決してくれます。

パッケージ開発の場合、パッケージ製品自体に問題が起きたら、システムやアプリケーションの中身をまず調べないといけません。しかし、社内で解決しようとすると、誰もパッケージの中身を知らないため、解決まで時間がかかってしまう可能性もあります。

このように「システムのブラックボックス化」のデメリットがないこともスクラッチ開発の強みです。

スクラッチ開発の注意点

スクラッチ開発の注意点

続いて、スクラッチ開発を行う際の注意点を解説します。最低でも次の2つの注意点は確認しておくようにしましょう。

    1. コスト・開発期間はよく確認すること
    2. 開発会社によって品質に差が出やすい

1つ1つの注意点について詳しく解説していきます。

1.コスト・開発期間はよく確認すること

先述の通り、スクラッチ開発は、コストは高くなりますし開発期間は長くなります。そのため、依頼前に各開発会社が提示するコスト・開発期間を比較することが大切です。

開発企業のスキルが不足していたり、開発の一部を外注していたりする場合、コストが高くなりすぎたり開発期間も長くなってしまう傾向があります。

コスト・開発期間に不満がある場合、他の開発企業の利用も検討しましょう。

2.開発会社によって品質に差が出やすい

スクラッチ開発では開発会社の力量が試されやすいです。

開発会社のエンジニアのスキルレベルが低い場合、スクラッチ開発に失敗してしまう可能性もあります。たとえば、こちらの要望通りのシステムが出来上がらなかったり、何度も開発をやり直すことになったりすることはよくあります。

スクラッチ開発に失敗すると大きな損失になります。そのため、スクラッチ開発を依頼する場合、開発会社の技術力や実績などをよく確かめておくことが肝心です。

スクラッチ開発を依頼する流れ

スクラッチ開発の流れ

ここまで読んでスクラッチ開発を依頼したいと思った方もいるでしょう。そこでスクラッチ開発を依頼するまでの流れを解説します。スクラッチ開発は、次の6つの流れで依頼するのが基本となります。

    1. 事前準備
    2. お見積もり
    3. 契約
    4. 開発
    5. 納品
    6. 運用

1つ1つの流れについて詳しく解説していきます。

1.事前準備

スクラッチ開発を依頼する前に、依頼側にはやるべきことがあります。それはどんなシステムが必要なのか、考えをまとめておくことです。ドキュメントにまとめてもよいでしょう。

開発の目的や必要な機能、システムのコンセプト、希望予算・期間などについて箇条書きでも良いのでメモを残しておくと良いです。そうすることで打ち合わせ時に担当者に要望を的確に伝えることができます。

要望を正確に伝えることで、打ち合わせがスムーズに進んだり、最終的な納品物がイメージとズレなかったりと、失敗する可能性を下げることができます。

2.お見積もり

システム開発を依頼する際は、まず開発会社に電話で問い合わせたり、ホームページのお問い合わせフォームから連絡を取ったりします。

担当者との面談では、開発したいシステムの中身についてヒアリングが行われるでしょう。そこで、最初に粒度は荒いですが、どのような機能が欲しいか大枠を伝えます。

ある程度システムの概要が共有できたら、発注先が見積り書を作成し、開発予算や期間を提示してくれます。

3.契約

発注先が提示した開発予算や期間に納得すれば契約へと進みます。

契約時には、契約書の内容をよく確認しておくことが大切です。たとえば、システムの運用・保守のサポート範囲はどこまでなのか、など。疑問点があれば率先して質問しましょう。

4.開発

契約後は開発会社がスクラッチ開発を行います。システム開発は、要件定義、設計、開発、テストの順番で行われることが多いです。

できれば各工程が完了次第、中間状況を確認すると良いでしょう。こちらの要望通りに開発が進んでいるか確かめ、不明な点や不満などあれば都度フィードバックすることで、大きな失敗を避けることができます。

システム開発の詳しい工程に関しては、以下の記事で解説しているので、参考にしてください。

※関連記事
システム開発の基本工程について解説!企画からリリースまでの流れ

5.納品

システムを開発し終えたら顧客側で運用テストを行います。実際の環境で問題なくシステムが動くことが確認できれば、納品完了となります。

納品方法に関してはシステムの種類によって異なります。ソースコードを渡して納品となる場合もありますし、Webシステムなどの場合セットアップ処理まで行ってくれる場合もあります。

6.運用

納品後はテスト運用を行い、正しく動き続けられるか、機能面に問題はないかなどを確認します。

問題がある場合、開発会社に修正を依頼することが可能です。ただし、修正には別途費用がかかる場合もありますので、契約前に担当者に質問しておきましょう。

スクラッチ開発を成功させるコツ

スクラッチ開発のコツ

最後に、スクラッチ開発を成功させるためのコツを解説します。スクラッチ開発を成功させるには次の3つを意識することが肝心です。

    1. 独自システムの必要性を検討する
    2. 開発企業の技術力を確認する
    3. 窓口担当者のコミュニケーション能力を確認する

1つ1つのコツについて詳しく解説していきます。

1.独自システムの必要性を検討する

1つ目は独自システムの必要性を検討することです。

スクラッチ開発は「独自性を追求したい」や「他社との差別化を図りたい」場合に利用するものです。事業をスタートさせたばかりであるなど、まだオリジナリティを気にしている段階でない場合は、相性が悪いと言えるでしょう。

2.開発企業の技術力を確認する

2つ目は開発企業の技術力を確認することです。

先述した通り、スクラッチ開発は依頼先企業の技術力によって品質に差が出やすいです。開発企業のホームページや口コミなどから実績や技術力をリサーチしておきましょう。

また、その企業が同業界の開発実績をどの程度を持っているかも大切です。同業界の実績を多く持っている企業なら、こちらの要望通りのシステムを開発できる技術を保有している可能性が高いと考えられるためです。

3.窓口担当者のコミュニケーション能力を確認する

3つ目は窓口担当者のコミュニケーション能力を確認することです。

スクラッチ開発は1からの開発のため、「ここはこうして欲しい」という要望を隅から隅まで出さないとならず、担当者とのコミュニケーションが重要となります。

担当者のヒアリング能力が欠けていると、こちらの要望を適切に解釈してもらえず、要望とは異なるシステムを開発されてしまう可能性もあります。

スクラッチ開発は時代遅れ?

「スクラッチ開発」で検索するとサジェストに「時代遅れ」と出てくることがあります。そのためスクラッチ開発は今の時代に向いていないのではないかと不安視する方もいるでしょう。

本当にスクラッチ開発は時代遅れなのか、詳しく解説します。

スクラッチ開発でも費用を抑える方法はある

結論を言うとスクラッチ開発は決して時代遅れではありません。

スクラッチ開発は費用はかかりますが、本記事でも解説した通り独自色の高いサービスを構築できるため、競合との差別化を図りやすいメリットがあります。

昨今はSNSやインターネットの普及により、多くの企業がWebサービスなどを新しく立ち上げており、競争が激しくなっています。そのような状況化では、独自色の高いコンテンツで勝負する必要性が強いと言えます。

また、スクラッチ開発でも費用を極力おさえる方法はあります。たとえば、開発企業のなかにはオフショア開発を導入し、人件費を下げたり中間コストをカットしたりしている企業もあります。そのような企業に依頼すれば、ある程度は費用を下げることが可能です。

最後に

この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。

    • スクラッチ開発のメリット:他社との差別化を図りやすい/余計な予算がかからない/長期間使い続けられる/トラブルを解決しやすい
    • スクラッチ開発の注意点:コスト・開発期間はよく確認すること/開発会社によって品質に差が出やすい
    • スクラッチ開発を依頼する流れ:事前準備⇒お見積もり⇒契約⇒開発⇒納品⇒運用
    • スクラッチ開発を成功させるコツ:独自システムの必要性を検討する/開発企業の技術力を確認する/窓口担当者のコミュニケーション能力を確認する

1から開発を行うスクラッチ開発は独自色の強いコンテンツを作る際には適しています。反面、開発費用がかかりすぎてしまう可能性がある点は忘れてはいけません。

もし開発費用を極力おさえたい場合は、株式会社エイチビーラボにご相談ください。

株式会社エイチビーラボでは、ベトナムに特化したオフショア開発サービスを提供しております。スクラッチ開発は費用がかかってしまうのが難点ですが、オフショア開発を行うことで費用を極力下げています。スクラッチ開発でお困りの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。ご相談から、開発、運用まで親身にサポートいたします。

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