エンジニアを目指す人やIT分野に興味がある人にとって、テクノロジーに関する概念や用語を学ぶことは非常に重要です。テクノロジーは日々進化しており、新しい知識やスキルを身につけることで、より高度なシステムを開発したり、より効率的な仕事をしたりすることができます。
この記事では、HBLABとは何か、「システム開発」に関して、どんな事例やシステム開発プロセスがあるかについて説明します。
システム開発とは?
システム開発とは、企業や組織の課題解決や目標実現のための「仕組み」を、ディジタル技術によって構築することです。
簡単に言うと、「システム化」とは、注文管理や事務処理、文書管理などの手作業を IT 技術で自動化し、時間や効率、生産性、品質を向上させることです。
システム開発の事例
システム開発で成功した企業や組織の事例をいくつか紹介します。
1. 注文管理システム
オフライン店舗からの注文と、企業のWebサイトからオンラインで受けた注文を一元管理できます。 これは多くのチェーンの大規模システムや、オンラインとオフラインの販売を組み合わせた小売企業に適しています。
2. シフト管理システム
このシステムはExcelよりも簡単に操作でき、正確に時間を計測できます。また、シフトの変更や休暇の申請などもオンラインで行えます。さらに、勤務時間や出勤率などのデータを自動的に集計し、分析や評価に役立つレポートを生成できます
3. 予約システム
予約システムとは、お客様がさまざまなサービスを予約するために使用されるシステムです。たとえば、お客様がパーティーを予約したい場合や、ネイルを予約したい場合は、レストランやネイルサロンのWebサイト・アプリを使用して、個人情報、予約時間、リクエスト内容などを入力できます。
システム開発の工程
システム開発の工程とは、システムを作るために必要な一連の手順のことです。システム開発の工程には、さまざまな手法やモデルがありますが、一般的には以下のような流れになります。
1. 要件定義
システムの目的や機能などをヒアリングし、文書化する工程です。この工程では、お客様・ユーザーのニーズや課題を明確にし、システムの要求仕様を定義します。要件定義の成果物は要件定義書・仕様と呼ばれます。
2. 設計
システムの構造や動作、画面やデータベースなどを設計する工程です。外部設計と内部設計に分かれます。内部設計では、プログラムの構造や処理内容、データの保存方法などを設計します。内部設計の成果物は詳細設計書と呼ばれます。
3. 開発・プログラミング
設計に基づいてプログラミングやインフラ構築などを行う工程です。この工程では、システムの実装や動作確認を行います。開発・プログラミングの成果物はソースコードや実行ファイルなどです。
4. テスト
システムの動作や品質を検証する工程です。単体テスト、結合テスト、システムテスト、運用テストなどがあります。テストの成果物はテスト仕様書やテスト結果報告書などです。
5. リリース・引き渡し
システムをユーザーに引き渡す工程です。本番環境への移行や運用開始などが含まれます。この工程では、システムの導入や設定、ユーザーへの説明や教育などを行います。リリース・引き渡しの成果物は導入マニュアルやユーザーマニュアルなどです。
5. 運用・保守
システムの運用状況を監視し、障害や不具合の対応や改善を行う工程です。運用・保守の成果物は運用報告書や保守報告書などです。
システム開発を外注するメリット・デメリット
システム開発を外注するメリット
システム開発を外注するメリットは、以下のような点があります。
1. 自社にシステム開発の専門知識や技術がなくても、プロに任せることができます。
システム開発は、プログラミングやデータベース、ネットワークなどのITスキルや人材が必要です。自社はそういう人材がいない場合、外注先に依頼することで、システム開発のプロに任せることができます。外注先は、自社の要望や目的に合わせて、最適なシステムを提案・開発してくれます。
2. 採用や育成の手間やコストが省けます。
システム開発を内製する場合、自社でシステム開発に携わる人材を採用・育成する必要があります。しかし、IT人材は市場での需要が高く、採用や育成には多くの時間や費用がかかります。外注する場合は、そういった手間やコストが省けます。また、システム開発に関するリスクや責任も外注先に委ねることができます。
3. 開発に必要な設備や環境の投資が不要です。
システム開発を内製する場合、開発用のパソコンやソフトウェア、サーバーやネットワーク機器などの設備や環境を自社で用意する必要があります。これらの設備や環境は、高額な初期投資や維持費がかかります。外注する場合は、外注先が開発に必要な設備や環境を持っていることがほとんどなので、自社での投資が不要です。
4. 請負契約なら、システムに不具合があった場合、無料で修正してもらえます。
システム開発を外注する場合、契約形態には「請負契約」と「業務委託契約」の2種類があります。請負契約は、成果物に対して報酬を支払う契約で、業務委託契約は、労働に対して報酬を支払う契約です。請負契約の場合、システムに不具合があった場合、契約不適合責任という法律に基づいて、無料で修正してもらえます。この責任は、システムの引き渡しから最長10年間存続します。業務委託契約の場合、システムに不具合があった場合、修正費用を自社で負担することになります。
5. システム開発の最新のノウハウや技術を吸収できます。
システム開発は、常に新しい技術やトレンドが出てくる分野です。自社でシステム開発を行う場合、最新のノウハウや技術をキャッチアップするのは大変です。外注する場合は、外注先が最新のノウハウや技術を持っていることが多いので、それらを吸収することができます。また、外注先が他の企業のシステム開発にも携わっていることが多いので、他社の事例やベストプラクティスを参考にすることもできます。
システム開発を外注するデメリット
一方、システム開発を外注するデメリットは、以下のような点があります。
1. 内製に比べてコストが高くなることが多いです。
システム開発を外注する場合、外注先に支払う委託費用がかかります。委託費用は、システムの規模や機能、品質、納期などによって変わりますが、内製に比べて高くなることが多いです。特に、システムの要件が複雑であったり、カスタマイズが多く必要であったりする場合は、委託費用が高くなりやすいです。また、外注先とのコミュニケーションや管理にもコストがかかります。
2. 情報漏洩のリスクが高まります。
システム開発を外注する場合、外注先に自社の機密情報や個人情報などを提供する必要があります。例えば、顧客管理システムや人事管理システムなどの開発では、顧客や従業員の情報を外注先に渡すことになります。このとき、外注先が情報を適切に管理しなかったり、第三者に漏洩したりするリスクが高まります。情報漏洩が発生すると、自社の信用や評判が失われたり。
3. 外注先が自社の事業や業務を完全に把握しているとは限りません。
システム開発を外注する場合、自社の事業や業務に関する情報を外注先に伝える必要があります。しかし、外注先は自社の事業や業務について、十分な理解や経験がないことが多いです。そのため、自社のニーズや目的に沿ったシステムを開発してもらうのは難しい場合があります。また、外注先が自社の事業や業務に関心を持ってくれないと、システムの品質や納期に影響が出る可能性もあります。
4. システム開発のノウハウが社内に蓄積されません。
システム開発を外注する場合、システムの設計やプログラミングなどの技術的な部分は外注先が担います。そのため、自社ではシステム開発のノウハウが蓄積されません。システム開発のノウハウが社内にないと、システムの改修や拡張、保守などを自社で行うことができなくなります。また、システム開発のノウハウが社内にないと、外注先に依存することになり、コストや交渉力が低下する可能性もあります。
5. 外注先とのコミュニケーションや管理に手間がかかります。
システム開発を外注する場合、外注先とのコミュニケーションや管理は欠かせません。外注先とのコミュニケーションや管理には、要件定義や仕様書の作成、進捗報告や打ち合わせ、テストや検収などの工程があります。これらの工程は、時間や労力がかかるだけでなく、認識のずれやミスが発生するリスクもあります。特に、外注先が遠隔地や海外にある場合は、言語や文化の違い、時差などの問題も発生する可能性があります。
システム開発を外注するかどうかは、自社のニーズや予算、課題などによって異なります。外注する場合は、外注先の選び方や契約内容、プロジェクト管理などに注意する必要があります。
システム開発会社(外注先)を選ぶときのポイント
システム開発会社(外注先)を選ぶときのポイントは、以下のような点があります。
- 自社のニーズや予算に合ったサービスを提供しているか
- 開発実績や評判が良いか
- コミュニケーションや管理がスムーズにできるか
- 品質や納期、保守や運用に対する責任が明確か
- 情報セキュリティや機密保持に対する対策が十分か
自社のニーズや予算に合ったサービスを提供しているかは、システム開発の目的や要件、規模、期間、費用などを明確にして、複数の候補企業に見積もりを依頼して比較検討することが大切です。また、パッケージ導入、パッケージのカスタマイズ導入、スクラッチ開発、ASPサービス導入など、システム開発の種類によっても、適した外注先が異なりますので、注意してください。
開発実績や評判が良いかは、外注先のホームページやSNSなどで確認することができます。自社の業界や業務に関連したシステム開発の実績があるか、顧客満足度や口コミ評価が高いかなどをチェックしましょう。また、可能であれば、実際に外注先の担当者や開発者と面談して、技術力や信頼性を確かめることもおすすめです。
コミュニケーションや管理がスムーズにできるかは、外注先とのやり取りの方法や頻度、報告書の提出や確認の仕組み、問題やトラブルが発生したときの対応やエスカレーションのルールなどを事前に確認しておくことが重要です。また、外注先の担当者や開発者の人柄や対応力、コミュニケーションスキルなども、プロジェクトの成功に影響しますので、注意してください。
品質や納期、保守や運用に対する責任が明確かは、外注先との契約内容や契約形態によって異なります。一般的には、成果物に対して報酬を支払う「請負契約」のほうが、外注先の責任が高くなります。しかし、請負契約でも、納品後の保守や運用に関する責任や範囲が曖昧な場合がありますので、契約書や仕様書などをよく確認してください。
情報セキュリティや機密保持に対する対策が十分かは、外注先のセキュリティポリシーや規定、実績などを確認することが必要です。また、外注先との間で機密保持契約やNDA(Non-Disclosure Agreement)を締結することもおすすめです。さらに、外注先がサブコンや海外の開発会社に業務を委託する場合は、その内容や範囲、条件などを明確にしておくことも重要です。
終わりに
本記事では、HBLAB による「システム開発」に関する定義、事例、メリット、システム開発や外部委託開発時の注意点などを紹介してきました。HBLAB とは、10年の間にベトナムに本社を置くITオフショア会社として、日本のお客様のニーズに応えるために、高品質な人材と最新の技術を有しています。HBLAB のエンジニアは、日本語と英語に精通しており、さまざまな言語とプラットフォームに対応できる技術力を持っています。また、HBLAB は、不動産、運輸、小売など幅広い業界でのシステム開発の実績を持っています。
ソフトウェア開発に関する価格・人材・技術・プロセスなどのご質問は、お問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。HBLABは、ビジネス上の利益をもたらすためにテクノロジーを使用するプロセスにおいて、お客様に寄り添いたいと考えています。
よくある質問
① システム開発の費用はどのくらいかかりますか?
システム開発の費用は、システムの規模や複雑さ、品質やセキュリティの要求、開発期間や開発方法、開発者の人数やスキルなどによって異なります。システム開発の費用を見積もるには、システムの要件や仕様を明確に定義し、開発工数やリソースを算出する必要があります。システム開発の費用は、一括で支払う方式や、月額で支払う方式などがあります。
② システム保守とシステム開発の違いは何ですか?
システム開発は、新しいシステムやソフトウェアを作るプロセスで、システム保守は、既存のシステムやソフトウェアを維持するプロセスです。両者は、システムのライフサイクルにおいて、相互に影響し合いながら、それぞれの目的を達成していきます。
③ システム開発会社は日本とベトナムどちらを選ぶべきか?
ベトナムはオフショア開発先としてのメリットが多いですが、デメリットや課題もあります。システム開発会社を選ぶときは、自社のニーズに合わせてメリットとデメリットを比べてください。オフショア開発を成功させるには、仲介役や現地の状況を利用してください。