セールスクラウド・マーケティングクラウド・サービスクラウドの違いを解説

2024年7月12日
セールスクラウド・マーケティングクラウド・サービスクラウドの違い

初めに

セールスクラウドとは、企業の営業活動を効率的に管理・支援するためのSalesforceの主要なクラウドサービスの一つです。このサービスは、営業プロセスの自動化、リードや商談の管理、データ分析など、多岐にわたる機能を提供します。これにより、営業チームはより効果的かつ生産的に活動できるようになります。

本記事では

・セールスクラウド

・マーケティングクラウド

・サービスクラウド

の機能・価格・向いている企業を紹介します。

Salesforceとは

Salesforceとは、1999年に設立されたクラウドベースの顧客関係管理(CRM)プラットフォームです。企業が顧客との関係を管理し、ビジネスの成長を支援するために必要なツールを提供します。Salesforceの最大の特徴は、クラウドベースであるため、インターネット接続があればどこからでもアクセスできる点です。また、高度なカスタマイズ性を持ち、企業の特定のニーズに応じて柔軟に対応できます。

1. セールスクラウドとは

セールスクラウドとは、Salesforceの主要な製品の一つであり、営業活動を効率的に管理・支援するためのツールです。リード管理、商談管理、予測分析などの機能を備えており、営業チームの生産性と効率を向上させます。

1.1 セールスクラウドの主な機能

セールスクラウドの主な機能

1.2 セールスクラウドの価格

セールスクラウド 向け 料金 *年間契約 主な機能 基本機能
Essentials マーケティング、営業、サービスを扱う小規模なチーム向けのシンプルなCRMスイート 月額3,000円/ユーザー 基本機能 ユーザー数10名までの利用
Professional 営業向けのCRM 月額9,600円/ユーザー Essential+見積もり・請求書作成 中規模企業向け
Enterprise より高い柔軟性を備えた営業向けCRMとWeb API 月額19,800円/ユーザー Professional+レポート作成・ダッシュボード機能 最もよく使われる、カスタマイズが自由に行えるライセンス
Unlimited インテリジェントな自動化と開発者支援が組み込まれた営業向けCRM 月額39,600円/ユーザー Enterprise+さらに詳細な分析やリモート会議機能など 機能やサポートが無制限
Einstein 1 Sales 信頼できるAIとデータが含まれたSalesforceの営業向け最上位ソリューション

60,000

(税抜)/ユーザー/月

Unlimited+さらに詳細な分析やリモート会議機能など 生成AIを含んだEinstein Copilot

参考:営業向け製品の価格 – セールスフォース・ジャパン

1.3 セールスクラウドが特に向いている企業

Salesforceのセールスクラウド(Sales Cloud)は、さまざまな規模や業界の企業に適しています。以下に、セールスクラウドが特に向いている企業の特徴を挙げてみましょう。

1.3.1 営業活動を効率化したい企業

セールスクラウドは、リード管理、商談管理、予測分析などの機能を備えており、複雑な営業プロセスを効率的に管理するのに役立ちます。複数の商談やリードを同時に追跡・管理する必要がある企業には最適です。

営業チームが少人数でも、セールスクラウドを導入することで、プロセスを自動化し、営業担当者の生産性を向上させることができます。成長中の中小企業にとって、リソースを最大限に活用することができます。

1.3.2 データに基づいた意思決定を行いたい企業

セールスクラウドの予測分析機能により、過去のデータをもとに将来の売上を予測し、戦略的な営業計画を立てることができます。データに基づいた意思決定を行う企業にとって、非常に有益なツールです。

1.3.3 独自の営業プロセスを持つ企業

Salesforceの強みは、高度なカスタマイズ性にあります。企業の特定のニーズに合わせて、セールスクラウドをカスタマイズすることで、独自の営業プロセスをシステムに反映させることができます。

1.3.4 機密情報を扱う企業

Salesforceは、データのセキュリティを最優先に考えています。セールスクラウドは高度なセキュリティ機能を備えており、機密情報を扱う企業にとって信頼できるプラットフォームです。

1.3.5 顧客との長期的な関係を築きたい企業

セールスクラウドは、顧客の履歴やインタラクションを詳細に記録し、顧客との関係を強化するのに役立ちます。長期的な顧客関係を重視する企業にとって、貴重なツールです。

1.3.6 複数の国や地域で事業を展開する企業

セールスクラウドは、グローバルに対応しており、多言語・多通貨に対応しています。複数の国や地域で事業を展開する多国籍企業にとって、セールスクラウドは非常に有用なツールです。

セールスクラウドは、営業活動の効率化、データドリブンな意思決定、高度なカスタマイズ性、高いセキュリティ、顧客関係の強化、多国籍企業への対応など、さまざまなニーズに対応できる強力なツールです。これらの特徴を持つ企業にとって、セールスクラウドは不可欠なパートナーとなるでしょう。

2. マーケティングクラウドとは

マーケティングクラウドとは、Salesforceが提供するマーケティング活動を支援するためのツールです。メールマーケティング、ソーシャルメディア管理、広告管理など、多岐にわたる機能を提供し、マーケティングキャンペーンの効果を最大化します。

2.1 マーケティングクラウドの主な機能

マーケティングクラウドの主な機能

2.2 マーケティングクラウドの価格

マーケティングクラウド 料金 *年間契約 主な機能
Marketing Cloud Personalization

1,080,000円から

(税抜)/組織/年

  • Webとメールのパーソナライゼーション
  • セグメンテーション、ルールに基づく意思決定、A/B/Nテスト、レポート
  • 商品とコンテンツのレコメンデーション
Marketing Cloud Engagement

150,000円から

(税抜)/組織/月

  • メールマーケティング
  • コンテンツの作成
  • 堅牢な分析
Marketing Cloud Account Engagement

150,000円から

(税抜)/月

  • リードの育成と評価
  • エンゲージメント履歴ダッシュボード
  • キャンペーンのレポートとインサイト

参考:Marketing Cloudソフトウェアの価格 – セールスフォース・ジャパン

2.3 マーケティングクラウドが特に向いている企業

Salesforceのマーケティングクラウド(Marketing Cloud)は、企業のマーケティング活動を効果的に支援するための強力なツールです。以下に、マーケティングクラウドが特に向いている企業の特徴を紹介します。

2.3.1 データドリブンなマーケティング戦略を求める企業

マーケティングクラウドは、顧客データの収集と分析を通じて、ターゲットオーディエンスの理解を深め、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。データドリブンなアプローチを採用している企業にとって、非常に有用なツールです。

2.3.2 顧客体験のパーソナライズを目指す企業

マーケティングクラウドは、顧客一人ひとりの嗜好や行動に基づいてパーソナライズされたメッセージを送信することができます。個別対応を重視し、顧客体験を向上させたい企業には最適です。

2.3.3 複数のチャネルを利用する企業

マーケティングクラウドは、メール、ソーシャルメディア、SMS、ウェブなど、複数のチャネルを一元管理し、統一されたメッセージを発信することができます。マルチチャネルマーケティングを実施している企業にとって、非常に効果的です。

2.3.4 マーケティングオートメーションを求める企業

マーケティングクラウドの自動化機能により、マーケティングキャンペーンの計画、実行、分析を効率化できます。リードの育成や顧客エンゲージメントを自動化することで、マーケティング担当者の負担を軽減し、効率的な業務運営が可能です。

2.3.5 エンゲージメント向上を目指す企業

マーケティングクラウドは、顧客とのエンゲージメントを強化し、長期的な関係を築くのに役立ちます。継続的なコミュニケーションを通じて、顧客のロイヤルティを高めたい企業にとって最適なツールです。

2.3.6 リアルタイムなマーケティングを行いたい企業

マーケティングクラウドは、リアルタイムで顧客の行動を追跡し、それに基づいて即座に対応することができます。即時性を重視し、迅速なマーケティングアクションを求める企業に向いています。

2.3.7 グローバルに展開する企業

マーケティングクラウドは、多言語・多通貨対応の機能を持ち、グローバルなマーケティングキャンペーンを支援します。国際的に事業を展開している企業にとって、効果的なマーケティングツールとなります。

マーケティングクラウドは、データ分析、パーソナライズ、マルチチャネル対応、マーケティングオートメーション、エンゲージメント向上、リアルタイム対応、グローバル展開など、多岐にわたるニーズに対応できる強力なツールです。これらの特徴を持つ企業にとって、マーケティングクラウドは不可欠なパートナーとなるでしょう。

3. サービスクラウドとは

サービスクラウドとは、顧客サポートを効率化するためのツールです。顧客からの問い合わせの管理、ナレッジベースの構築、ライブチャットなどの機能を提供し、顧客満足度を向上させます。

3.1 サービスクラウドの主な機能

サービスクラウドの主な機能

3.2 サービスクラウドの価格

サービスクラウド 向け 料金 *年間契約 基本機能
Starter サービス、営業、マーケティング向けのシンプルなCRMスイート

3,000

(税抜)/ユーザー/月

(月間/年間契約)

  • ケースの管理
  • カスタマイズ可能なレポート&ダッシュボード
  • ナレッジベース
Professional サービス向けCRM

9,600

(税抜)/ユーザー/月

  • ケーススウォーミング
  • CTI (Computerized Telephony Integration)
  • オムニチャネルケースルーティング
Enterprise AI搭載のサービス向けCRM

19,800

(税抜)/ユーザー/月

  • カスタマーサービス向けAI
  • セルフサービスのヘルプセンター
  • ワークフローの自動化
Unlimited チャットと年中無休24時間体制のサポートを備えたサービス向けCRM

39,600

(税抜)/ユーザー/月

  • 年中無休24時間体制のサポート
  • AIを活用したチャットボット
  • チャット

参考:カスタマーサービス製品の価格 – セールスフォース・ジャパン

3.3 サービスクラウドが特に向いている企業

Salesforceのサービスクラウドは、顧客サービスとサポートの向上に特化したツールです。以下に、サービスクラウドが特に向いている企業の特徴を紹介します。

3.3.1 顧客サポートを重視する企業

サービスクラウドは、顧客からの問い合わせや問題を迅速かつ効率的に処理する機能を提供します。顧客満足度を高めるために優れたサポートを提供したい企業に最適です。

3.3.2 多様なサポートチャネルを持つ企業

サービスクラウドは、電話、メール、チャット、ソーシャルメディアなど、複数のチャネルからの問い合わせを一元管理できます。多様なチャネルでの顧客サポートを提供する企業に向いています。

3.3.3 顧客データを効果的に活用したい企業

サービスクラウドは、顧客の過去の問い合わせ履歴やインタラクションデータを統合し、個々の顧客にパーソナライズされたサポートを提供します。データに基づいたサポートを提供したい企業に適しています。

3.3.4 効率化を図りたい企業

サービスクラウドのワークフロー自動化機能により、サポートプロセスを効率化し、担当者の負担を軽減できます。自動化により、迅速かつ一貫性のあるサービス提供を実現したい企業に向いています。

3.3.5 フィールドサービスが重要な企業

フィールドサービス機能を活用し、現場スタッフのスケジューリングや派遣を最適化できます。現場でのサービス提供を重視する企業に最適です。

3.3.6 セキュリティとコンプライアンスを重視する企業

サービスクラウドは、厳格なセキュリティとコンプライアンス機能を提供します。顧客データの保護が重要な企業にとって信頼できるソリューションです。

3.3.7 顧客エンゲージメントを強化したい企業

サービスクラウドは、顧客との継続的なコミュニケーションを支援し、長期的な関係を築くのに役立ちます。顧客ロイヤルティを高めたい企業に向いています。

サービスクラウドは、顧客サポートの効率化、データドリブンなサポート、多様なチャネルの統合、プロセスの自動化、フィールドサービスの最適化、セキュリティ強化、顧客エンゲージメントの向上など、さまざまなニーズに対応できる強力なツールです。これらの特徴を持つ企業にとって、サービスクラウドは不可欠なパートナーとなるでしょう。

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デジタルマーケティング – HBLAB JSC

まとめ

Salesforceのセールスクラウド、マーケティングクラウド、サービスクラウドは、企業の営業、マーケティング、顧客サポートを支援するための強力なツールです。各クラウドサービスは、高度なカスタマイズ性とセキュリティを備えており、企業の特定のニーズに応じて柔軟に対応できます。

具体的な導入事例を参考にすることで、自社のビジネスに適した導入方法を見つけることができます。Salesforceの各クラウドサービスを活用することで、ビジネスの成長と成功を実現しましょう。

 

もしご興味がございましたら、ご連絡ください。

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