はじめに
グローバル展開を進める開発現場において、多言語での情報共有は日々の業務に欠かせないものとなっています。特に、技術資料や報告書、社内向けの説明文など、多くの文書が日本語・英語・ベトナム語・韓国語などでやり取りされる中で、翻訳作業に多くの時間と労力が費やされてきました。
こうした背景を踏まえ、HBLABではメンバーの業務効率を大幅に向上させることを目的に、HBLAB専用の翻訳ツール「HB Trans」を開発・導入しました。BrSE、Comtor、PMなど多言語を日常的に扱うメンバーを中心に、現場のニーズを反映させながら構築されたツールです。
HB Transの主な特長
- ローカルホストで動作
HB Transはローカルホスト環境で稼働しており、インターネットを介さず、HBLAB内部のネットワークのみで完結します。翻訳された文書が外部のクラウドサーバーに送信される心配がないため、セキュリティ面でも高く評価されています。
アクセス権も厳格に管理されており、HBLABのメールアカウントを保有する社員のみが利用可能です。これにより、プロジェクト間の機密保持にも配慮された設計となっています。
- 翻訳時間の短縮
これまで、1件の技術資料を翻訳するのに約30分程度を要していた作業が、HB Transではわずか3〜5分で完了するようになりました。特に、ページ数が多い仕様書やスライド資料など、翻訳に手間のかかるドキュメントも短時間で対応できるようになり、翻訳業務にかかる工数が大幅に削減されました。
- フォーマットの保持
HB Transは文章だけでなく、資料内の表や見出し、箇条書きなどのレイアウト情報も保持したまま翻訳を行います。そのため、翻訳後に再度フォーマットを調整する必要がなく、資料の体裁を保ったまま即時に活用可能です。
- プロジェクト用語の登録機能
現場で使用される専門用語は、プロジェクトによって異なります。HB Transでは、プロジェクトごとのキーワードをあらかじめ登録しておくことで、翻訳結果に反映され、より一貫性のある、精度の高い訳文が生成されます。これにより、誤訳や用語の揺れを防ぎ、レビュー工数も減少します。
フィードバックと今後の展望
すでに社内ではHB Transの活用が進んでおり、多くのメンバーから「作業スピードが上がった」「ストレスなく翻訳できるようになった」といったポジティブな声が寄せられています。また、今後はユーザーインターフェースの改善や、より多くの言語対応、翻訳スタイルの柔軟な選択など、さらなる機能強化も予定されています。
HBLABはこれからも、業務プロセスの最適化と技術革新を両立し、実用的かつ現場に寄り添ったツール開発を進めてまいります。そして、テクノロジーを活用した新たな価値の創造を通じて、クライアントのビジネス成功に貢献していきます。