顧客インタビュー:株式会社トライハッチ 代表取締役 武藤尭行様
HBLABとの協業で見えた品質・スピード・柔軟性の可能性
今回は、店舗向けのシステム開発やデジタルマーケティング支援を手掛ける株式会社トライハッチ(以下、Tryhatch) 代表取締役 武藤尭行様に、HBLABとの出会いから現在までの協業経緯、評価、今後の期待まで、率直なお話を伺いました。
HBLAB タオ: まずは御社の事業内容と今後の展望について教えてください。
武藤様: Tryhatchは、飲食店やクリニックなどの店舗向けに、システム開発とデジタルマーケティング支援を行う会社です。2018年1月に創業し、主力サービスはGoogleマップ上での上位表示対策、いわゆるMEO対策の管理・分析ができるツール「MEOチェキ」です。現在は約10万店舗のクライアントを支援しています。
今年からは事業のピボットを進め、スワイプ型ランディングページを制作できる「SwipeKit」を主軸に展開しています。
HBLAB タオ:HBLABを知ったきっかけはGoogle検索だと存じておりますが、その際、HBLABの第一印象とお問い合わせに繋がった背景について聞かせていただけますでしょうか。
武藤様:それまで日本国内やベトナムの複数の開発会社と取引してきましたが、品質やコミュニケーション面で思うように進まないことが多く、課題を感じていました。
当時ベトナムには定期的に行っていたので、「他に良い会社はないか」と検索していたところHBLABを見つけました。実際にベトナム訪問時にオフィスを訪れ、タオさんをはじめ多くの方に会い、良い印象を持ったことが決め手になりました。
HBLAB タオ:以前にベトナムオフショア会社の何社かとご協力されていると存じておりますが、その背景の中でHBLABを選定した理由や他社との違い、特徴などについて教えていただけますでしょうか。
武藤様: 大きく2つあります。
1つ目は、日本市場に特化している点です。ベトナムには、日本だけでなく韓国・中国・欧州など様々な国から案件を受けている会社も多く、その場合は文化や商習慣の違いからコミュニケーションロスが発生しやすくなります。HBLABは日本からの案件に専念しているため、日本企業とのやり取りにおける文化的ギャップや認識のずれが少ないと感じました。
2つ目は、オフィス訪問時に感じた統制の取れた業務環境です。スタッフ全員が同じデザインツールや開発ツールを利用し、プロジェクト管理の方法も統一されていました。他社ではツールや手法がバラバラで統一感がないケースも多いため、この一貫性は品質や効率の面でも大きな安心材料となりました。
HBLAB タオ: これまで一年以上HBLABとご協力して頂いていますが、弊社が開発したシステムの品質やプロジェクトの進め方、スピード感、コミュニケーション、技術、人材の能力などについて全体的にはどのようにご評価されますでしょうか。
武藤様:最初にお任せしたMEOチェキLITEとGATEの案件では、初めての取引ということもあり、コミュニケーションや品質面で課題がありました。しかし、HBLABは課題に直面しても諦めず、どう改善すべきかを常にチーム全体で考え、行動してくれました。また、緊急時には時間外でも対応してくれる柔軟さがあり、「作って終わり」ではなく、こちらの期待に応えようとする姿勢が一貫しています。その結果、プロジェクトを重ねるごとに品質が向上していきました。
特にデザイン面では、私自身が細部までこだわる性格ですが、SwipeKitの案件ではUI/UXの完成度が非常に高く、初期段階から修正がほとんど必要ない状態で納品していただき、大変満足しています。
現在取引している約7社の中でも、HBLABは最も信頼できるパートナーだと感じています。
HBLAB タオ:最初は苦労もあった中で、なぜ次の案件も依頼したのですか?
武藤様:先ほどの通り、改善していこうというスタンスが大きな理由です。技術力だけでは良いものは作れません。新しい開発では必ず未経験の領域が出てきますが、HBLABは「より良くしていこう」という感覚を持てるやり取りをしてくれます。
そのスタンスに可能性を感じ、次の案件であるSwipeKitも依頼することを決めました。SwipeKitでは、弊社エンジニアが介在しなくてもプロジェクトが円滑に進み、HBLABの自走力を改めて実感しました。
HBLAB タオ:一年以上にわたるご協力の中で、当初は小規模な案件からスタートし、現在ではより大きなプロジェクトをご依頼いただいておりますが、そうしたご判断に至った背景や理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
武藤様:先ほども少し触れましたが、やはり「スタンス」の部分が大きいと思っています。品質を良くしていこう、改善していこうという姿勢が見えていて、そこが今までのオフショア開発とは違うと感じました。
正直、技術力が高いだけでは良いものは作れないと思っていて、それは日本のエンジニアかベトナムのエンジニアかという話ではなく、プロダクトを一緒に作っていくという意識があるかどうかが重要だと思います。特に最近はAIなどの技術が急速に進化していて、これまでにないような開発も出てくるはずです。そういう中で、ただ「仕事をもらったからやる」というスタンスだと、なかなか良いものはできないと思います。
例えば、先ほどもNgaさんから「こっちの方が良くないですか?」というような提案があったりして、そういうコミュニケーションがあることで「一緒に作っている」というイメージが持てるんですよね。
実際、SwipeKitの案件では、弊社の社内エンジニアが間に入らずとも、御社側だけでしっかりと対応していただいていて、そこに可能性を感じました。それがSwipeKitを発注した理由でもありますし、今回規模を拡大した背景にもなっています。
HBLAB タオ:HBLABに対して、今後改善してほしい点はありますか?
武藤様:全体的には満足していますが、より良いパートナーシップを築くために、いくつか改善を期待している点があります。
まず、スピード感の向上です。日本市場では機能追加や改善のタイミングが非常に重要であり、競合状況やマーケットの変化によって「この時期にこの機能が必要」という場面が頻繁に発生します。そのため、必要に応じて短期間だけでも人員を柔軟に増員できる体制があると、納期の前倒しやスムーズなリリースが可能になり、より助かります。
次に、インフラやAIなど特定分野の強化です。特にインフラ面では、将来的なサービス拡大に伴い負荷が増加することが予想されるため、パフォーマンス維持や安定稼働のためのノウハウを持つ人材が重要になります。AIに関しても、今後事業で活用する機会が増えると考えており、その分野に精通したエンジニアがチームに加われば、提案や実装の幅が広がるはずです。
こうした改善が進めば、HBLABは単なる開発パートナーではなく、戦略的なパートナーとして、より安心して長期的に任せられる存在になると考えています。
HBLAB タオ: オフショア開発を検討している企業へのアドバイスは?
武藤様:これまで多くの企業がオフショア開発を試みる中で、成功事例もあれば失敗事例も数多く見てきました。特に失敗の多くは、相手のことをよく理解しないまま、いきなり大規模な案件を任せてしまうことから始まります。
まずは小規模な案件を試し、その中でコミュニケーションの取りやすさや、相手のスタンス、自社との相性を見極めることが重要だと思います。
品質や技術力はもちろん大事ですが、それ以前に「どういう姿勢でプロジェクトに向き合ってくれるか」という部分が、長期的に良い関係を築けるかどうかの鍵になります。