効果的な読書の方法

2020年4月24日
効果的な読書の方法

本は人類の知識の結晶です。実際、読書は私達に多くのものをもたらしてくれます。単に楽しみや見識を与えてくれるというだけでなく、実用的な面から見ても、読書習慣のある人とない人では平均年収が5-10倍異なるというデータもあるそうです。とはいえ、本の正しい読み方を知らないという人が少なくないでしょう。そこで、今回のブログで 効果的な読書の方法 を紹介します。

シャーロック・ホームズはたくさんの名言を残していますが、一番私にとって印象的だったのは、「You see, you do not observe」というものです。訳すならば、「君は見ているだけで、観察できてはいないんだよ」といったところです。

観察は見ることと違って、目の前のものごとを見るではなく、その様子に深く注意を払い、考えたり分析したりするということです。もちろん、観察のほうが見るだけよりも、ずっと多くのことを私達にもたらしてくれます。

読書についても全く同じことが言えます。情報を摂取するにあたり、受動的な姿勢では、読書の効果を出すことができないでしょう。ですから、読書から効果を引き出すために、能動的かつ積極的に本を読むことが大切です。

能動的な読書には、目的意識や、適切な読み方が必要です。ベトナムには”Phương pháp đọc sách hiệu quả”(効果的読書法)という本があって、能動的な読書スキルが4ステップで紹介されています。そのステップとは、準備→流し読み→仕上げ読み→テーマ読みです。ご興味のある方はこの本をぜひ読んでください。これから、すぐ実践できる簡単な読書法を紹介していきたいと思います。

1.本を読む前にすること

本を読む前にすること

本を読む前には、その本の内容や特殊性、作者の目的意識をしっかり理解しなければなりません。そうすることで、その作家の考えかたや価値観を知ることが出来ます。

1.1.本のタイトルと前書きを読む

本のタイトルと前書きを読むことによって、その本のだいたいの内容を推測できます。ただ、この方法はスキルブック系の本にしか使えません。小説などの文学作品では、タイトルを読むだけで、全体の内容を理解できるわけではありません。その場合は、次の方法があります。

1.2.レビューを読む

レビューとはある本について、読者が述べた意見や感情のことです。人によって意見は様々ですから、その本の内容を多面的かつ多角的に理解できます。レビューはインターネットを通じて、レビューウェブサイトやブログに掲載されているので、簡単に閲覧することができるでしょう。ただ、インターネットのコメントは信頼性が裏付けされていませんから、皆さんは賢く情報を受け取っていただけばと思います。

2.本を読むときにすること

本を読むときにすること

2.1.最初に目次と結論を読む

事前にタイトルだけでなく、目次と結論部分まで先取りで読むことによって、内容や流れを全体的に把握できます。特に、目次から、本の章立てを明確化して、効果的な読書をすることができます。

2.2.流し読みする

多くの読者は、本の文中の一語一語が気になってしまうものですが、初めて読む本に対しては、実はそれは賢い読み方ではありません。なぜかというと、パレートの法則(80:20の法則)によると、読むべきの内容はわずか2割しか占めていないというわけです。つまり、全体内容の2割を把握すれば、本のおわりまで読む必要はないということです。

賢い読者はこの読書術を活用して、本の数を最大化します。流し読みする際に、大切だと思うところに蛍光ペンでマークをしおきます。あとで真剣に読み直すポイントを知るためです。

2.3.読書速度

本を読むとき、一つずつの言葉を気にしていると、読むスピードがはどんどん遅くなるはずです。2.2で述べたように、このようなスローな読み方は効果的ではありません。

ある研究によると、人間の脳は、目にした情報を写真のように撮影して処理しているそうです。この撮影された情報が、脳の中に一時的に保存され、まとめられていきます。

また、速い速度で読むことは、スピード感があり、集中力を高めることができます。

一つの推奨されない読み方として、まだ理解できていない文章にこだわって読み直す、ということも挙げられます。これをやると、細かいことに注意しすぎて、全体像をつかむことができません。ですから、読むにあたり、まだ納得していない文や文章があっても、読み直さずに、次の文を読み続けるのがおすすめです。

3.仕上げ読みですること

本を読み終わりました! 実は、ここからやることが想像以上に多くあります。

3.1.内容のまとめ

内容のまとめ

本を読んだ後、マインドマップを使って本の内容をまとめます。

この本は何についての本でしたか? 

著者はどのような流れで話を展開しましたか? 

熟考すべきトピックは何でしたか?

本から得られたことは、自分にとってどんなふうに勉強になりますか?

こういった質問を自らに問いかけ、それに答えることを繰り返します。

言い換えれば、本を通じて、作者の考え方や視点に近づくことが大切です。

そうすると、本の価値を最大化できます。

また、本から手を入れた情報が正しいかどうか考えることも大切です。

本に書かれているすべて内容は必ずしも正しいとは限りません。その内容を分析したり、評価したりして、本のよくない点を指摘する必要があります。

そうすることで、知的な成長に必要とされる、自分の批判的思考能力を訓練できます。

3.2.読み直し

蛍光ペンでマークしたところをもう一度読み直すことは、本全体の内容を把握することに役に立つと言えます。

すでに流し読みで、頭の中に本全体の概要が入っているはずです。その全体像こそが、読み直しのときに、本をより深く理解する助けとなります。

読み直しは、本の意外な側面を発見するチャンスでもあります。

3.3.テーマ読み

これは最も難しい読書術です。ある本を仕上げ読みしたら、その本と同じようなジャンルの他の本を読みたくなるはずです。これこそが知識を深める方法なのです。テーマについての学びをより深く得るために、ぜひ同じジャンルの次の本を探してくださいね。

まとめ

ここまで、読書術やテクニックをいくつか紹介してきました。また、良くない習慣として挙げたことが、習慣になってしまっている方もいたかもしれません。クセや習慣というものは、少なくとも2ヶ月ぐらい新しい習慣を繰り返さないと、なかなか直りません。読書習慣も同じです。根気強く正しい読み方を訓練すれば、賢い読者になれることでしょう。

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