ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスを取引するWebサイトです。
ECサイトは年々市場が拡大しており、ファッションや日用品など幅広いジャンルの商品が販売されています。
自社でECサイトを導入する際に、どのようなツールを選べばいいのか分からない方が多いはずです。
ECサイトを構築方法には、複数の種類が存在しており、導入目的によって予算や機能が異なります。
自社でECサイトを構築するには、機能面や予算などについてしっかりと把握することが必要です。
本記事では、ECサイトの種類とメリット・デメリットについて詳しくご紹介していきます。
ECサイトとは
ECサイトとは、商品やサービスをインターネット上で取引するサイトです。
ECサイトでは顧客に商品紹介から決済までWeb上で行われる仕組みで、多くの企業やユーザーが利用しています。
これまでは実店舗が顧客と商品の購買取引が一般的でしたが、ECサイトはスマートフォンやパソコなどで場所を問わず商品を購入することができます。
また、ECサイトはデータ分析機能が搭載されており、売上向上に向けて施策することが可能です。
サイト内にトラッキングを設定すると顧客の行動データが取得できるため、ユーザーの滞在時間を記録することができます。
商品を販売から決済まで行うだけでなく、場所や時間に捉われずに販売ができるのもポイントです。
ECサイト構築が行われている企業の制作事例
ECサイトはさまざまな企業で取り入れられていて、実店舗に加えてネットショップで運営することが多くなっています。
EC事業の一つとして、アパレル業界や美容業界などがオンライン上で販売を取り扱っているのが代表的です。
ここからは、ECサイト構築が行われている企業の制作事例についてご紹介します。
ユニクロ
ユニクロは、日本のアパレル業界における代表的なファッションブランドです。
EC事業としてユニクロは、オンラインで安心して購入できるようにレビュー機能やサイズ感を提案してもらう機能が搭載されています。
ユニクロのECサイトは、サイズ感を調整できるMySize ASSISTという首回りから身幅まで自分に合ったサイズを測ることができます。
オンラインでの購入後にサイズのミスの発覚を事前に防ぐことができ、ユーザーがサイズ感に対する不安感を減らすことができるのがポイントです。
資生堂
資生堂は、日本国内で美容製品販売や化粧品事業を販売している企業です。
資生堂が運営しているECサイトは、バーチャルメイクや肌状態を測定する肌パシャというコンテンツを提供しています。
オンラインでユーザーが商品を購入後にミスマッチをしないためにリアルな化粧体験をベースとしているのが特徴です。
サイト内の商品ページには、商品の詳細情報や使い方の説明などユーザーの目線に合わせて設計されているので細部まで確認することができます。
無印良品
無印良品は、白を基調としたデザインで商品を販売する大手家具メーカーです。
無印良品のECサイトは、全体が白を基調とされており、シンプルなデザインで表現されています。
商品を販売する際、衣料品や食・生活雑貨とカテゴリー別に分けて、ユーザーが必要な情報を見つけやすくします。
また、オウンドメディアの運営を行っており、生活雑貨に関する記事や店舗内のブログを発信されています。
店舗の商品の魅力をブログを通して発信することにより、集客にもつなげているのがポイントです。
ECサイトを構築するメリット
ECサイトはインターネット上で24時間365日運営することができ、実店舗のように営業時間が決まっていないのがメリットです。
ECサイトは実店舗と異なり、スタッフの人件費や光熱費などがかからず、利益率を向上することができます。
ここからは、ECサイトを構築する際のメリットについて簡単に解説します。
実店舗よりサービスの自由度が高い
ECサイトはカスタマイズすることができ、機能やデザインの自由度が高い点です。
例えば、決済サービスやクーポン機能、セール価格設定などユーザーに向けた機能を導入することができます。
決済サービスやショッピングカートなどの機能を追加することもできるため、スタッフの業務負担も減るのが大きなメリットです。
ECサイトを自由にカスタマイズできるため、ブランディングの向上につなげることができます。
顧客データを活用できる
ECサイトでは、実際に商品を購入したユーザーの顧客情報を分析できる点です。
実店舗では、ユーザーがPOSで代金を支払った際に「顧客の年代と何を、何個購入したか」などといった基本情報のみデータが取得できます。
自社のECサイトで取得したデータを基に、マーケティングの戦略を立案したりリピート率を高める施策を行いやすくなります。
また、顧客の氏名や住所、電話番号・クレジットカード情報といった個人情報の取得が可能です。
ECサイトで蓄積された顧客データを分析すると、リピート購入や新商品の案内につなげることができます。
このようにECサイトは顧客データを活用してマーケティング施策に活かすことができるのが最大のメリットです。
消費者の要求に対応しやすい
ECサイトでは、顧客の希望に合った配送日を設定したり返品管理などに対応している点です。
商品を購入した後に、商品の不備は購入してから商品に不備があったり別の商品に変更したいなどの問い合わせがあったときに対応することができます。
顧客からの疑問や不安に対する回答は、満足度の高いサービスを提供できるとともに、リピーターにもつながります。
また、商品の在庫切れがあった際に「入荷したら通知する」ボタンの設置することができ、入荷後すぐに提供できます。
運営側にとっては、どの商品を再入荷すればいいか通知で把握することができるのが大きなポイントです。
ECサイトを構築するデメリット
ECサイトは実店舗より人件費や光熱費などのコストがかからなくなる半面、デメリットが存在します。
ECサイトでは多くの企業や個人が導入していて、競合が激しいというのが一つです。実店舗より市場規模が大きく、直接商品の魅力が伝えづらいというのがあります。
ECサイトを構築する際のデメリットをご紹介します。
価格競争により、サイト集客が難しい
ECサイトは実店舗より商圏が広く、価格競争に巻き込まれやすい点です。
消費者はネットショップにたどり着くまでにさまざまな企業を訪れるため、ECサイトに集客がなかなか集まらないというケースがあります。
そのため、価格競争で優位になるには、新商品を販売したりアフターサービスを設けるなど他社と差別化する戦略を行うことが大切です。
ネットショップへの入口としてアピールする商品を用意することでリピートにもつながります。
顧客とのコミュニケーションが取りにくくなる
ECサイトは顧客との連絡はインターネットでのやり取りになるため、コミュニケーションがしにくくなる点です。
実店舗のように顧客が商品を手に取って確認することができなく、購入後に実物と違うといった問題が発生することがあります。
その結果、返品対応や交換の問い合わせが増えて、返金対応に多くの時間やリソースを費やす可能性があります。
このような問題が起こらないために、ネットショップにカスタマーサポートを整備することが大切です。
規模が大きくなるほど初期費用がかかる
ECサイト構築で規模が大きさによっては、初期費用が高額になる点です。
例えば、ASPでは初期費用が無料から契約できる半面、機能の追加費用や月額費用がかかることは多いです。
いくら初期費用が安くても、後々機能を追加していくごとに、コストが想定以上にかかってしまったというケースもあります。
ECサイトにはオープンソース、パッケージ・フルスクラッチといった種類があり、機能を追加することができます。
一方、ECモールやASPの場合は、コストが安価で専門知識の必要がなく構築できます。
ECサイトの構築を検討している方は、自社が求めている機能とコストが合っているか確認することが大切です。
ECサイト構築についてよくある質問
ECサイト構築の構築で導入費用や機能面などについて知りたいよくある質問をご紹介します。
Q.ECサイトの運営に定期購入を対応することは可能でしょうか?
- 可能です。ECサイトは、定期販売を行う場合は定期通販向けカートシステムを導入することが必須となっています。
自社で導入する際に機能が幅広いため、目的に沿ったツールを選ぶようにしましょう。
Q. ECサイトでシステムの保守運用を簡単に行えるツールはありますか?
- あります。ECサイト構築方法を選ぶ上で、長期的に保守運用を行えるツールはクラウド型がおすすめです。
クラウド型は、サーバーの維持費やメンテナンスなど提供会社が行ってもらえるので費用を抑えながら運用することができます。
Q.個人でECサイトを運営する場合、セキュリティ対策は何をすればいいですか?
A.ECサイトを個人で立ち上げる場合、ECサイト作成サービスを利用すると、専門知識がない人でもネットショップを安心して運用することができます。
しかし、ECサイト作成サービスはメンテナンスやマルウェア対策を行ってくれる半面、脆弱性が発覚する可能性があります。
ECサイト作成サービスを利用する際は、最新のプログラムにアップデートするといった対策を行うことが大切です。
まとめ
本記事ではECサイトの種類とメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。
ECサイトを構築するには、まず自社に必要な機能と目的に合ったツールを選ぶことが大切です。
ECサイトの構築で説明した要素を以下にまとめました。
・ECサイトを構築する種類には、ECモール、ASP、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチが選べる
・顧客データを分析し、マーケティング施策に活用できる
・時間や場所に縛られない営業ができる
ECサイトは、時間や場所に縛られず、商品さえあればショップをオープンすることができます。
インターネット上での販売方式となるので商圏が広がり、ブランディングにもつながるのがポイントです。
しかし、ECサイトは顧客とのコミュニケーションや予算などのデメリットが存在します。
ネットショップの種類によって、初期費用や機能面がそれぞれ異なります。
ECサイトを導入する際はシステムをするだけでなく、自社のニーズに合ったツールを選ぶことが大切です。