クラウドの利用に必要な費用とは?AWS、Azure、GCPの違いを徹底解説

「クラウドサーバーに移行したいけど必要な費用は...?」
「クラウドサーバーにはどんな種類があるんだろう...?」
「クラウドサーバーのメリットデメリットは...?」

などクラウドサーバーの費用について疑問を持たれている方も多いでしょう。この記事ではクラウドサーバーの費用を中心にその周辺についても解説していきます。

最近では自社でサーバーを運用するオンプレミスから、クラウドサーバーに移行する企業も増えてきました。その理由の大部分はコストを抑えられることにありますが、実際にどれくらいコストを抑えることができるのか。また、クラウドサービス別の料金形態、クラウドサービスの選び方を解説していきます。

【目次】

    1. クラウドサーバーとは
    2. クラウドに費用をかけるメリットとデメリット
    3. クラウドの費用を削減する方法
    4. クラウドのサービス内容と費用の相場とは
    5. クラウドサーバーの3つの選定ポイント
    6. まとめ

クラウドサーバーとは

サーバーを運用している

クラウドサーバーとは、ネットワークを通じて事業者が提供するサーバーを借り受けできるサービスです。オンライン環境とアカウントがあれば、どこにいてもサーバーにアクセスすることができます。

クラウドサーバーはサーバー内のデータを複数人で共有することもできます。共有のアカウントがあれば、離れた場所にいてもクラウドサーバーにアクセスして、データを共有することができます。反対にオンプレミスの場合は、自社内の環境でないとサーバーにアクセスできないため、これが大きな違いです。

クラウドサーバーの必要性とは

クラウドサーバーは以下のような要望に応えることができます。

    • 初期費用を抑えてサーバーを導入したい
    • サーバーの管理を軽減し、工数を減らしたい
    • 災害など万が一のアクシデントに備えたい
    • サーバーの負担が毎月一定ではない(チケット販売サイトなど)
    • カスタマイズ性が高いサーバーを選びたい

クラウドサーバーの特徴をなんと言っても、コストを抑えられることにあります。初期費用を抑えてサーバーを導入したり、その後のメンテナンスの工数や費用を減らして、他の業務に工数を割きたい方は導入を検討する余地があるでしょう。

クラウドサーバーとレンタルサーバーの違い

クラウドサーバーとレンタルサーバーの違いについて説明していきます。

レンタルサーバーもクラウドサーバーも事業者からサーバーをレンタルするサービスとなります。以前はサーバーを購入し自社で運用していく、オンプレミスが一般的でした。

しかし、オンプレミスの場合、運用のコストが高いこと、災害などのリスクに対応できないなどのデメリットがあり、サーバーをレンタルすることが広がってきました。

レンタルサーバーは一台の物理サーバーの性能を全て共有して使います。シェアハウスのように、ひとつの物件を複数人で使います。

対して、クラウドサーバーは一台の物理サーバーを複数人で共有して使用します。レンタルサーバーがシェアハウスなら、クラウドサーバーはホテルやマンションのようなイメージとなります。建物は同じでも個々の部屋がきちんと分かれているイメージです。

クラウドに費用をかけるメリットとデメリット

クラウドに費用をかけるメリットとデメリット

「クラウドサービスについて理解したけど、実際に費用をかけても大丈夫なの?」ここまで読んでいただいた方なら、そんな疑問を抱くかもしれません。

ここからはクラウドサービスに費用をかけることで発生するメリットデメリットを紹介していきます。クラウドサービスの利用を検討されている方はぜひ参考にしてください。

クラウドのメリット1:導入コストが抑えられる

クラウドの大きなメリットのひとつに導入コストを抑えることができる点が挙げられます。

クラウドシステムを導入する際は、初期費用無料が一般的であり、必要に応じてサーバーの容量を買い足しすることができるため、オーバースペックになる心配も、スペック不足になる心配もありません。

また自社で運用するサーバーと違い、サーバー・周辺機器を揃える費用をかける必要もありません。また、サーバーや周辺機器を設置する場所を確保する必要もなく、温度調節などのメンテナンスを行う必要もないこともオンプレミスと比較したときのメリットでしょう。

クラウドのメリット2:基盤が要されている

自社でサーバーを管理する場合は、自社でトラブルの復旧作業をおこなったり、現場に駆けつける必要がありました。

しかしクラウドサービスを利用すれば、基盤が用意されており、障害が発生した際もクラウド事業者が復旧作業を行うため、インターネット越しで作業を行うことができます。

クラウドのメリット3:無料トライアルが用意されている

クラウドサービスによっては無料のトライアルが用意されており、提供されている機能をお試しで利用することができます。また、実際にデータ資産を移行する前にテストで複数のデータを移行することができます。

実際にクラウドを導入すると使いにくい場合もあり、「やっぱり違うサーバーにしようかな」と後から思い直しても問題ありません。

クラウドのデメリット:高度な知識が必要になる

クラウド別に利用可能なOS、データベース、ストレージが決まっていることがあります。

今まで自社で運用してきたサーバーをクラウドに切り替えるとき、これまで通りに運用が可能か判断するには高度な知識が必要でしょう。

すぐにクラウドと契約するよりも、クラウドを専門に扱っている業者や企業と一度ヒアリングを行い、後悔しないサービス選定を心がけましょう。

クラウドの費用を削減する方法

費用を削減してのんびりしている

クラウドを実際に利用した際「思ったよりもコストが削減できていない…」といった所感を持つ担当者は少なくありません。

その原因は、クラウドサービスの設定にあります。「使った分だけ支払う」利用料金が「必要な分だけ支払う」利用料金になっているかという問題が発生します。

例えば、夜間はほとんど稼働していないのに、夜間も日中と同じ料金を払っているとか、季節ごとに稼働率が大きく変動するのに、料金の見直しをおこなっていないなどです。

クラウドを利用する際に大きな手間をかけずとも「必要な分だけ使う」ように設定を最適化するだけでコストを削減できることを覚えておいてください。

料金体系を正しく把握する

クラウドサービスの料金体系は大きく分けて2つあります。

・使った分だけお支払い(従量課金)

クラウドサービスの料金体系といえば、この料金体系を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。使った分だけ課金されるという料金体系です。簡単に説明すると、どのスペックのサーバーをどれくらい立ち上げたかなどで料金が決まります。

・予約して節約する、リザーブドインスタンス

1年2年など予め契約期間を定めてサービスを利用することで、サービスの利用料金に割引が発生する料金形態です。長期的にクラウドサービスを利用したい方は、コストを抑えられるため、こちらの料金体系をおすすめします。

搭載されているサービスを有効活用する

クラウドサービスは提供形態によって大きく2つに分けることができます。

・パブリッククラウド

クラウドサービスプロバイダーが利用者を問わず、インターネット上で広くサービスを提供しているクラウドサービスです。CPU、メモリ、ストレージなどを複数ユーザーで共有して使用することになります。

・プライベートクラウド

特定のユーザーがクラウド環境を独占して利用することを意味します。ユーザー独自で構築する場合もあれば、クラウドサービスプロバイダーが他のユーザーと隔離した占有環境を提供するモデルもあります。

オンプレミス開発も視野に入れる

クラウドのメリットについて説明してきましたが、従来型のオンプレミス開発も視野に入れた方がいい場合があります。オンプレミス環境と、同一インターネットに存在しないクラウド化したシステムを連携させることは困難です。

クラウド化したシステムと既存のシステムの連携がうまく取れず、運用コストが余計にかかってしまうパターンもあり得ます。

いかなる場合でもクラウド環境の方が優れていると安直に考えず、今の環境をクラウド環境に移行させることができるのか、業務を効率化し、コストを削減させることができるのか、信頼できる専門の知識を持った業者に相談しましょう。

クラウドのサービス内容と費用の相場とは

相場に疑問を持っている人

クラウドサービスと一口に言っても、それぞれサービス内容や費用の違いがあります。それぞれの特徴を押さえていきながら、最適なクラウドサービスを選出していきましょう。

Google Cloud Platform

・料金体系について

利用したプロダクト・機能と、利用料に応じて料金が決まる仕組みになっています。初期費用はかかりません。インターネット上で情報を入力するだけで、簡単に無料で始めることもできます。

定額で料金を取られることはなく、使った分だけ費用がかかる仕組みになっています。また、アラートを設定することで使いすぎによる料金の払い過ぎを防ぐことができます。

「実際に自社で運用するとどれくらいのコストになるんだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。そんな方には計算ツール「Google Cloud Pricing Calculator」が便利です。

これは各機能ごとの利用料金をシミュレーションできるツールで、利用したい機能、インスタンス数、リージョン、マシンタイプ、使用容量など必要事項を入力することで、1ヶ月あたりの概算を出してくれます。

以下、Google Cloud Pricing Calculatorのリンクです。

https://cloud.google.com/products/calculator?hl=ja

・サービス内容

Google Cloud Platformとは、Googleが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称です。Google社内で使われているものと同じテクノロジーやインフラを利用できます。

以下、主なサービス内容です。

    • 高機能な仮想マシンを使用できる
    • AI/機械学習を活用できる
    • API開発ができる
    • 大規模なデータ探索、解析ができる
    • Googleがユーザーに提供しているインフラ内にあるデータベースが利用できる
    • デベロッパーツールを利用できる
    • 管理ツールでモニタリングができる
    • ネットワーク経由でデータ転送ができる
    • ネットワーキングで負荷分散ができる
    • コンテンツの保存ができる

詳しくはGoogle Cloud Platformの公式サイトをご確認ください。

https://cloud.google.com/

Amazon EC2

・料金体系について

オンデマンド

オンデマンドインスタンスでは、実行するインスタンスに応じて、時間あたり、または秒あたりの料金が発生します。長期間の契約や前払いは必要ありません。アプリケーションを使う頻度によってキャパシティーを自在に増減させることができます。

スポットインスタンス

Amazon EC2 スポットインスタンスを使用すると、オンデマンド価格から最大90%割引で予備のAmazonEC2コンピューティングキャパシティーをリクエストできます。

・サービス内容

Amazon EC2とは、LinuxやWindowsなどの仮想サーバーを作成できるサービスです。

インスタンスという単位でサーバー環境を構築することができます。インスタンスとは簡単に説明すると、OSを搭載した仮想サーバーのことを指します。

Amazon EC2が優れている点は、仮想サーバーを構築するのにかかる時間を短縮することができる点にあり、ほんの数分で環境を構築することができます。

また、スペックの変更を柔軟に行うことも可能で、画面上で設定するだけでハードディスクやメモリの増設を簡単に行うことができます。

IBM Cloud

・料金体系について

従量課金

IBM Cluodの料金体系は使用した分のみに課金されるモデルです。長時間の定額制ではありません。

予約済みインスタンス

1年間または、3年間の確約付きのモデルです。割引料金が提供され、使用料が保証されます。

・サービス内容

IBM CloudとはIBM社が提供しているクラウド環境であり、あらゆる企業のニーズに対応しています。いわゆる、SaaS、PaaS、IaaS、といった提供形態から、パブリック/プライベート/ハイブリッドといったサーバ提供形態まで幅広く提供しております。

主なサービス内容です。

IBM Watson

AIエンジンを搭載しており、事前にインプットした情報から最適解を提示してくれます。メール、SNSといったデータの洞察、パターン、関係を判断して処理を行い業務の効率化を図ります。

実行環境

数分でデプロイ可能な状態にしたり、数時間で自社に合わせたカスタマイズを実現させることができます。

運用開発

開発、IT運用などの連携を促すシステムで、従来はバラバラでおこなっていた開発と運用を統合して管理し、効率化を図る仕組みです。

RPA

ロボットによる業務の自動化、業務効率化を支援するサービスであり、AIを活用したコントロールセンターとしての自動化、人の作業や画像処理の自動化を行うことができます。

Azure Virtual Machines

・料金体系について

Azure Virtual MachinesはWindowsの提供するサービスで、料金形態はOSや多数のVMシリーズにより細かく分類されています。実際にサイトを確認し、料金体系を確認した方がわかりやすいでしょう。

以下、Windows Virtual Machines の料金計算サイトです。

https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/virtual-machines/windows/

・サービス内容

Azure Virtual Machinesの主な用途を紹介します。

  • アプリケーションのデプロイ
    • アプリケーションのデプロイ
    • 新バージョンのOSやミドルウェアのテスト
    • 開発・テスト環境の準備
    • 既存のOSのバックアップ
    • 旧バージョンのOSやアプリケーションの動作検証

Azure Virtual Machinesはアプリケーションやミドルウェアの実行環境やバックアップ環境として利用するのが一般的です。またサービスを提供するときにテスト環境を構築することもできます。

さくらのクラウドサービス

・料金体系について

基本となるサーバーのコストは「サーバープラン」と「ディスクプラン」の合計となります。その他ロードバランサやVPCルータなどのアプライアンスを利用することで、アクセス負荷・プライベートな環境構築といったお客様の要件に柔軟に対応可能です。

各機能の利用料金は公式サイトをご確認ください。

https://cloud.sakura.ad.jp/payment/

・サービス内容

CPU20コア、メモリ224GBまで選べる仮想サーバーです。スモールスタートからハイパフォーマンスまで幅広い用途で使用することができます。

以下、公式サイトのリンクです。

https://cloud.sakura.ad.jp/specification/

クラウドサーバーの3つの選定ポイント

クラウドサーバーを選ぶポイント

いくつかクラウドサーバーを紹介してきましたが、結局どのクラウドサービスを利用すればいいの?と疑問を持たれている方も多くいらっしゃると思います。

ここからはクラウドサーバーを選定するときのポイントを紹介していきます。

利用目的との親和性があるか

クラウドサービスの内容によって分類される「SaaS」「PaaS」「IaaS」の3つの分類を軸にみていきます。用途にあったサービスを選びましょう。

・ソフトウェアだけを使うならSaas

例えば、Gmailやヤフーメールに代表されます。その他顧客管理や営業管理などさまざまなビジネスツールがSaasで提供されています。

・アプリケーション開発をしたいならPaas

クラウドサービスとしてハードウェアや開発環境を構築するためのプラットフォームを用意してくれます。

・インフラのスペックを選定したいならIaas

サーバーなどのハードウェアとネットワークをクラウドサービスとして提供しているので、物理デバイスやネットワークの配線・設定など業者が管理していきます。

サポート体制が充実しているか

クラウドサービスを提供している事業者が信頼に値するかを確認する必要があります。これまでの実績、どれくらいの規模でサービスが提供されているかを確認しましょう。

その中でもその事業者がどのような管理体制でどこまでサポートしてくれるのか、セキュリティ面でもどの程度対策してくれるのかを確認することがポイントとなります。

転送量や通信速度、セキュリティレベルが適切か

転送量は、「アクセス数」×「1ページあたりのデータ量」によって計算することができます。通信速度は同時にアクセスしている人数によって変化します。

自社で運営しているサービスがどれくらいの転送量、通信速度なのかを確認し、どれくらいのスペックが必要かどうかを見極めましょう。

また、クラウドサービス選定時に考慮するべきリスクは以下の通りです。

    • インフラについてのリスク
    • ネットワークについてのリスク
    • 仮想化基盤に関するリスク
    • サービス基盤に関するリスク
    • 統合結合に関するリスク
    • ID管理に関するリスク

それぞれのリスクを考慮し、適切なセキュリティ対策を行なっているサービスを選定しましょう。

まとめ

この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。

    • クラウドサーバーとは、ネットワークを通じてサーバーを借り受けできるサービス
    • クラウドサーバーとレンタルサーバーの違いについて
    • クラウドサービスは従量課金と契約期間を定めるリザーブドインスタンスに分かれる
    • クラウドに費用をかけるメリットについて
    • 各クラウドサービスの特徴と料金について

クラウド移行を導入することは、業務効率化、コスト削減につながりますがオンプレミスの方がメリットが大きい場合もあります。本記事を読んだ方はこの機会に導入を検討してみましょう。

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