​​クラウド移行とは?その種類やメリット、デメリットを徹底的に解説

「クラウド移行とは...?」
「クラウド移行にかかる費用は...?」
「オンプレミスよりクラウド移行の方がいいのか...」

など、クラウド移行について検討、疑問を持たれているシステム担当者も多いでしょう。この記事ではクラウド移行について解説します。

ITインフラについて、オンプレミスを行うと費用が大きくかかってしまったり、メンテナンスに手間がかかってしまうことが大きなネックとなっていました。

オンプレミスとクラウド移行の違いを知ることで、今よりも費用を大きく抑えたり、メンテナンスの手間を省くことができる可能性があります。オンプレミスでインフラやシステムを運用している企業は知っていて損がない情報です。賢く運用を続けていくために、クラウド移行のメリットデメリットを知っていきましょう。

【目次】

    1. クラウド移行とは
    2. クラウド移行の手順
    3. クラウド移行を実行するメリットとデメリット
    4. クラウドへ移行する際のチェックポイントとは
    5. まとめ

クラウド移行とは

クラウド移行に疑問を持っている人

クラウド移行とは、業務上で保管しているデータやアプリケーションなどのデータ資産をオンプレミス(自社運営システム)から、パブリッククラウドプロバイダーのサーバーに移行するプロセスのことを指します。

クラウド移行は大きく以下の特徴があります。

    • コストの削減
    • メンテナンスの利便性の向上
    • セキュリティの向上
    • 運用費用を削減することができる
    • 容量の拡張を柔軟に行うことができる
    • クラウド移行の種類と移行シナリオ

ほとんどのクラウド移行では、以下の2点の技術的要因によって種類が分かれます。

1.移行されているリソースの種類について
2.移行先の場所について

ここでは最も一般的な移行シナリオを紹介します。さまざまな移行シナリオを知ることで移行プロセス、ビジネス上の考慮点を把握することが可能です。

データセンターの移行

データセンターの移行とは、オンプレミスのサーバー(主に自社オフィスのサーバールームに保管されている)から、クラウドプロバイダーのサーバー(通常は専門的に管理された建物に保管されています。)にデータを移行するプロセスです。

データセンターの移行を行う際は原則、大容量のネットワークを利用します。強力なネットワークを利用できない場合でも、まずはリソースを大容量のディスクなどに移し、物理的にクラウドプロバイダーに輸送してそのサーバーにアップロードすることで、リソースを移行させることができます。

ハイブリッドクラウド移行

多くの企業は、リソースの一部をオンプレミスのデータセンターに残し、その一部をクラウドに移行する「ハイブリッドクラウド」を選択します。ハイブリッドクラウドには、特定の組織が業界や政府のコンプライアンス要件を満たすことができるなどのメリットがあります。

またハイブリッドクラウドには、火災や水害、犯罪など外部的要因により、オンプレミスのデータセンターが使えなくなった場合のリカバリー対策として、クラウド上にデータをバックアップする手段としても有効です。

クラウドからクラウドの移行

クラウドサービスを利用するのが一般的になって現在、多くの組織が複数のクラウド利用をしています。またクラウドからクラウドへの移行を利用してパブリッククラウド間でリソースを移動させている場合もあります。

この種類の意向は異なる組織のクラウドプラットフォームの製品、サービス、価格を利用したい場合にも有効です。

アプリケーション、データベース、メインフレームの移行

Linux、SAP、SQL Server、WindowsServer、最も一般的に移行されるワークロードの一部です。メインフレーム移行の場合、最も一般的に利用されるのはIBMとUnisysの2つです。

このようなワークロードのクラウド移行の一般的なメリットとしては、コストの削減、パフォーマンスの高速化、クラウドサービスの開発ツールや、より強固なセキュリティに加え、新たな機器の購入、設置保守を必要とせずに容量を増減させることができる点にあります。

クラウド移行とオンプレミスの違い

クラウド移行とは、業務上で保管しているデータやアプリケーションなどのデータ資産を自社運営システムから、パブリッククラウドプロバイダーのサーバーに移行するプロセスのことを指します。

それに対して、オンプレミスとは業務上で保管してるデータやアプリケーションなどのデータ資産を自社の建物内に設置しているサーバーやネットワーク機器を通して運用していくことを指します。

クラウド移行の手順

クラウド移行の手順

クラウド移行の概要について説明してきましたが、実際にクラウド移行はどのような手順で行われるのか解説していきます。

手順を把握することで、必要な期間や計画を理解することができ、スムーズにクラウド移行に進むことができるでしょう。

目的の明確化(なぜ移行するのか?)

そもそもなぜクラウド移行を行う必要があるのか?を明確にしなければ計画を立てることは困難でしょう。目的の大部分は利用中のシステムにビジネス上の課題があるからです。

大きく以下に分類することができます。

    • なぜか処理が遅くなり仕事が捗らなくなってきた
    • ストレージの容量いっぱいになり増量したいが、コストや時間がかかってしまう
    • 災害などで自社で管理しているデータが消失してしまうリスクに備えたい
    • メンテナンスコストを削減させたい
    • 遠隔地からシステムにアクセスし、直接現場にいくことを避けたい

現状の把握(調査や移行対象の選定など)

移行作業に伴い、現状の把握調査を行うことは最も時間を使うべきポイントです。事前に現状の課題や移行する項目を洗い出しておくことで、本番の手戻り作業を減らすことができ、スムーズに作業を進めることができるでしょう。

以下、洗い出しておくべき観点になります。

本来はIT資産台帳などがあるべきですが、そういったものがない場合はいい機会ですので、あらためて調査することをおすすめします。

・全体情報

 サーバー名、システム名、用途、システム重要度、利用人数、停止して良い時間帯、提供ベンダ

・システム情報

 OS種別、IPアドレス、DB以外のミドルウェア、アプリケーション、パッケージ、開発言語/フレームワーク

・サーバー情報

 物理or仮想、仮想化技術、BIOS

・CPU

 コア数

・メモリ

 メモリ容量

・データ転送量

 送信データ量(MB/月)

移行先の選定については、例えば対象がシステムの一部なのか、全体なのかといった範囲や、複数ある場合にはどれを移行するかという順序も検討します。移行の優先順位付けは「業務課題」「影響度合い」「担当事情」等の切り口で比較すると判断しやすくなるでしょう。

計画と準備

クラウド提供企業によって準備過程が異なりますが、まずはクラウドサービス提供企業別のメリットデメリットをチェックすることです。その後、選定したクラウドサービス提供企業に合わせて移転計画を立てます。

クラウド提供ベンダーを選んだ後、移行の準備をしましょう。

まず、段階別に移行の計画を立て、移行するサービスが決まりましたら、ソフトウェアの変更箇所の確認を行います。そこから移行するサービスの利用中止時間を選定し、それらをサービス利用者に報告する必要もあるでしょう。また、移行後に性能をテストする計画も立てなければなりません。

以下、大まかな流れです。

①移行対象を決める

②アプリケーションの変更範囲を決める

③性能テストを行う

クラウド移行の実施

クラウド移行の実施は以下の流れとなっております。

①計画・事前準備

・移行対象の選定

・移転方法の確定

・予算の取り決め

・移行対象のサービス停止時間を確認

・移行のマニュアル作成

②事前テスト

・本番の同一データを使って、テストサーバー上で移行のテストを実施

・問題点を洗い出し、本番環境の移行で問題が起きないようにする

③本番作業

・事前に作成したマニュアルをもとに本番移行作業を実施

移行対象の漏れや、移行データの破損が起きないかどうかを移行できるかを本番前にチェックし、安全にデータ移行ができるかを確認しましょう。

運用と調整

移行したシステムをお客様が運用できるように運用手順書の提供と管理者向けの説明を行います。その後、運用方法について出てきた疑問点を受け付けてQAリストなどにまとめて、円滑に運用ができるようサポートします。

クラウド移行を実行するメリットとデメリット

クラウド移行のメリットデメリット

クラウド移行について、メリットデメリットを確認しておきましょう。クラウド移行作業は多くの時間とコストがかかってしまうため、メリットだけでなくデメリットの把握も必要です。メリット・デメリットの双方を理解し、クラウド移行を検討する材料にしましょう。

メリット1:取り入れやすい

クラウド移行は初期費用が安く、導入障壁が低いという特徴があります。専用のサーバーや環境を構築せず、すでにあるサーバーや仮想サーバーを利用するため、初期費用はオンプレミスと比較したときに安く抑えられるのです。

またクラウド上で管理を行うため物理的なスペースを必要とせず、災害が原因でデータが破損する心配もありません。

メリット2:コストを抑えられる

初期費用が安く取り入れやすいという特徴は先ほどお伝えしましたが、必要な時に必要な分だけサーバーの容量を増減させることができるというメリットもあります。

ストレージ不足で回転速度が落ちたり、オーバースペックで費用が無駄になってしまう心配もないでしょう。サーバーなどにかかるランニングコストを抑えることができる点も、クラウド移行を実施するメリットです。

メリット3:バージョンアップなどのメンテナンスがいらない

4、5年サイクルで訪れる保守期間サイクルや日頃のメンテナンスは、クラウド提供側に業務を委託する形になるため、クラウドに移行した場合、自社の運用保守作業の工数を削減することができます。

万が一障害が発生した場合でも自社で復旧作業をする必要はなく、クラウド提供者が迅速に対応を行います。ITインフラのメンテナンスやトラブル対応を自社で対応せずに、運用できる点は自社のリソースを逼迫することがないためメリットといえるでしょう。

メリット4:容量など拡張が容易である

クラウド上で運用を行うことによって、必要な時に必要な分だけサーバーの容量を増点させることができます。ストレージ不足で回転速度が落ちたり、オーバースペックで費用が無駄になったりしてしまうことがありません。

デメリット1:カスタマイズができない

自前で構築するため自社に合わせてカスタマイズできるオンプレミス環境に比べると、クラウドはカスタマイズ性が乏しいというデメリットがあります。そのため、オンプレミスからクラウド環境に移行を検討する際に、クラウドは必要な要件を満たしていない場合があります。

デメリット2:サーバーの影響を受ける

クラウドにもさまざまな種類があり、ハードウェアや回線を共有している場合、他の企業の影響を受けます。その際、他の企業へのサーバー攻撃などが自社のサーバーへ飛び火してくる可能性があります。もちろんクラウドサービス提供側でこのリスクには対策していますが、影響を受ける可能性としてはゼロではないため、デメリットといえるでしょう。

デメリット3:自社システムとうまく連携できない可能性がある

これまで自社で環境構築を行なってきた場合、新たに導入したクラウド環境と連携が取れず、以前と同じような環境構築ができない可能性があります。クラウド移行した後でもやりたいことが実現できそうかを事前に確認しておきましょう。

クラウドへ移行する際のチェックポイントとは

クラウド移行のチェックポイントを整理”

これからクラウド移行を検討している方は、以下のチェックポイントをご確認ください。安全かつ、確実なクラウド移行を行うために確認するべき項目です。

セキュリティ面をチェックする

運用ミスや攻撃などでサーバーがダウンし、クラウドに保存したデータへアクセスできなければ社内業務が停止してしまう可能性があります。データの管理、アカウントの管理について信頼できるか、セキュリティ面の観点からチェックしましょう。

クラウド化すべきシステム要件を整理する

クラウド移行前にクラウド化するべきシステム要件を整理しておきましょう。要件定義によって確認しておくべき事柄は大きく2種類あります。

①機能要件

・商品検索する

・商品を注文する など

②非機能要件

・性能

・信頼性

・セキュリティ など

コスト削減につながるのか検討する

クラウドサービスの費用は「使った分だけ毎月払う」というのが原則です。毎月支払い価格が変動するため、予算の見通しを立てることが難しいのです。

単純なコスト比較としては、クラウドサービスに月々払う予定の金額と同期間にオンプレミスでサーバーを利用した際の金額を比較してみるとどちらの方がコストがかかるか確認できます。

クラウドサービスの費用をシュミレーションするのが難しければ、専門の業者に相談するのも良いでしょう。

まとめ

この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。

    • クラウド移行とはパブリッククラウドプロバイダーのサーバーに移行するプロセスのこと
    • クラウド移行を行う際は事前にクラウド化する対象をまとめておく
    • クラウド移行を安全に行うためにテスト環境で十分なテストを行う
    • クラウド移行はオンプレミスと比べてコストを削減できる
    • オンプレミスと比べてクラウド移行はカスタマイズが自由にできないというデメリットもある

クラウド移行を導入することは、業務効率化、コスト削減につながりますがオンプレミスの方がメリットが大きい場合もあります。本記事を読んだ方はこの機会に導入を検討してみましょう。

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