GCP構築とは?メリット・デメリットや外注ポイントについて解説

2022年10月22日
GCP構築とは

「GCP構築の方法がよく分からない」
「GCP構築は自社で行うべき?外注すべき?」

そんなお悩みをお持ちではありませんか?GCP構築は人工知能開発などに向いており、使いこなせるようになることで事業の幅を広げられます。本記事では、GCP構築の概要、GCP構築のメリット・デメリット、外注ポイントについて解説します。

GCP構築とは?

Gcp構築の意味

GCP構築とはクラウドサービスの1種であるGCPを使って開発環境を構築することです。クラウドサービスといえばAmazonが提供するAWSが有名ですが、GCPもGoogleが提供していることもあり高い人気を誇っています。

特にGCPはデータ分析と相性が良く、機械学習やディープラーニングで多く活用されているのが特徴です。

また、GCP構築の外注を請け負ってくれる開発企業も多くあります。手軽にサーバーやストレージを利用できるとは言え初心者にはハードルは高いため、不安な方は開発企業に代行してもらうのが良いでしょう。

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GCPとは?

GCPはGoogle Cloud Platformの略でAWSやAzureに並ぶ有名なクラウドサービスです。クラウドネット経由でサービスを提供する形態のことであり、インターネットに繋がっていれば、別の端末でも同じアカウントでサービスを利用できるのが利点と言えるでしょう。

GCPは一般ユーザー向けのサービスだけでなく、システム開発に必要な環境(サーバー、データベース、ストレージなど)を提供しており、IT企業なども多く活用しています。

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GCPでできることの例

Gcp構築の例

GCPを使うことで、次の4つのようなことが可能になります。活用事例を知ることで、GCPがどういったものなのか、みえてくるでしょう。

    1. Webサービスの開発
    2. 業務システムの開発
    3. 人工知能開発
    4. 情報共有・管理

1つ1つのGCPでできることの例ついて詳しく解説しています。

1.Webサービスの開発

GCPには、クラウドサーバーやデータベースなどのサービスがあります。それらを組み合わせることでGCPプラットフォーム上でシステムも稼働させることができ、Webサービスなどを運用することができるのです。

Webアプリ開発を行う場合、従来では自社でサーバーを立てる必要がありましたが、サーバーは初期費用・ランニングコストが多くかかります。GCPは月額料金はかかるものの、それらのコストが必要ない分費用を大きく減らすことが可能です。

また、GCPにはデータ移行サービスもあります。自社サーバーで現在稼働させているWebサービスをGCPに簡単に移行させることが可能です。さらにGCPにはデベロッパーツールなども豊富にあり、効率的に開発を行うことができます。

2.業務システムの開発

GCPを活用し、クラウド上で稼働する業務システムも開発することも可能です。業務システムとは、顧客管理システムやログ管理システムなど、日々の業務を効率化するためのツールのことであり、今や多くの企業で当たり前に使われています。

業務システムはオンプレミスで運用している企業も多いです。ただ、クラウド上で稼働させた方がさまざまな利点があります。クラウドならネットさえ繋がっていればどの端末からでもアクセスできるため、テレワーク時でも業務システムを活用することが可能です。

さらに、業務システムのためだけに自社でサーバーを管理する手間も必要なくなります。

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3.人工知能開発

GCPは人工知能開発に多く使われているのが特徴です。データ分析や機械学習、ディープラーニングに使える多くのサービスが提供されています。

たとえば、Cloud Dataflowを使うことでデータをリアルタイムに処理することが可能です。また、Cloud Dataprepなどのツールを使えば、複雑かつ大規模なデータを効率的に処理することができます。

最近は小説やイラスト分野でのAI進出が話題になっていますが、すでに人工知能を業務システムや基幹システムに組み込み活用している企業は多いです。GCPを活用し人工知能を導入することで、業務効率化や生産性向上が見込める可能性もあるでしょう。

4.情報共有・管理

GCPはシステム開発だけでなく、日々の業務でちょっとした情報共有や管理を行う場合でも便利に活用できるのがメリットです。

たとえばGCPには、G suiteというチーム間でのコミュニケーションを行えるツールがあります。情報のアクセス権限や公開設定を柔軟に変更することができるうえに、Googleのセキュリティー機能が適用されているため、安全に情報共有を行うことが可能です。

また、GCPのストレージサービスであるGCSは、データを無制限に保存することができます。それでいて月額料金も安く、画像・動画など容量が大きいファイルの保存や、データのバックアップには最適と言えるでしょう。

GCP構築を行うメリット

Gcp構築のメリット

GCP構築を行うメリットは次の4つです。

    1. ビッグデータ解析が優秀
    2. サービスの利用料金が安い
    3. 高度なセキュリティー
    4. 仮想マシンの起動スピード

このようなメリットがあるため、GCPは多くの企業で活用されています。1つ1つのメリットについて詳しく解説していきましょう。

1.ビッグデータ解析が優秀

GCPは他のクラウドサービスに比べ、ビッグデータ解析が優秀と言われています。

ビッグデータとは膨大かつ不規則なデータ群のことです。たとえば、SNSの書き込みなどが該当します。SNSの書き込みで自社製品の口コミを分析すれば、自社製品の改善やマーケティングに役立てることが可能です。

Googleといえば検索エンジンを提供している企業ですが、検索エンジンでの膨大なデータを扱う技術はGCPでも活かされています。

2.サービスの利用料金が安い

GCPにはさまざまなサービスがありますが、全体的に料金が安いのが特徴です。

さらにGCPは従量課金制となっており、使った分だけ料金を取られるシステムになっているため、事業開始したばかりの時期は無駄にお金がかからなくなっています。

そのため、初期費用を抑えて事業を始めることができ、その分マーケティングなどに予算を使うことが可能です。

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3.高度なセキュリティー

GCPはセキュリティー対策が優れているのもメリットです。

クラウドサービスは、ハッキングなどの被害に遭う可能性があります。セキュリティー問題を懸念してクラウドサービスを使わない企業もあるかもしれません。

しかし、Googleはデータの暗号化など優れたセキュリティー技術を保持しています。そのため、GCPのユーザーは安心してサービスを活用することが可能です。さらにGCPのデータセンターは24時間監視体制を取っており、物理的なセキュリティー対策も抜かりなく行われています。

4.仮想マシンの起動スピード

GCPは仮想マシンの起動スピードが速いのもメリットです。

起動スピードが速いため、Webサービスや業務システムの各処理を高速化することができ、システムの機能改善に繋がります。GCPにはGoogleの持つ高度な技術が搭載されており、やはり全体を通じて性能面に優れていると言えるでしょう。

GCP構築を行うデメリット

Gcp構築のデメリット

続いて、GCP構築を行うデメリットを解説します。デメリットは次の3つです。

    1. AWSに比べるとややハードルが高め
    2. サービスの種類が少なめ
    3. リージョンが少ない

1つ1つのGCPのデメリットについて詳しく解説します。

1.AWSに比べるとややハードルが高い

GCPはAWSに比べると若干ハードルが高いのがデメリットです。

AWSよりも日本人の利用者が少ないため、日本語の情報が少なく、分からないことがあった時に情報が見つからない可能性があります。書籍の数もAWSの方が多く、GCPは学習に苦労するかもしれません。

しかし、今後クラウドサービス全体の普及率がさらに高まれば、GCPを活用する企業も増えていき、GCPに関するサイトや書籍も増えていくのではないかと推測されます。

2.サービスの種類が少なめ

GCPはAWSに比べるとサービスの種類が少ないです。

AWSでは200種類以上ものサービスを組み合わせることで、自社にあった開発環境を構築できます。一方GCPはAWSよりも後に開始したサービスということもあり、AWSよりもサービスの数が少ないです。

ただ、GCPはその分1つ1つのサービスの質が高く、さらに月額料金も安いためコストパフォーマンスに優れているのが利点と言えるでしょう。用途に応じてAWSとGCPを使い分けられるのが理想です。

3.リージョンが少ない

GCPはリージョン数が少ないのもよく課題に挙げられています。

リージョンとはデータセンターが存在する独立したエリアのことです。リージョン数が多い方が、障害や災害時に他の地域のデータセンターを活用しやすいメリットがあります。

また、リージョン数が多いと海外でのサービス展開がしやすくなるでしょう。今後はGCPもリージョン数が増えていくことが求められます。

GCP構築を外注するポイント

Gcp構築のポイント

最後に、GCP構築を外注するポイントについて解説します。次の3つのポイントを意識することで、より優れた開発企業を選定することが可能です。

    1. 優秀な人材が多く在籍しているか
    2. 担当者のヒアリング力は優れているか
    3. 最新技術を保有しているか

1つ1つのポイントについて詳しく解説していきます。

1.優秀な人材が多く在籍しているか

1つ目は優秀な人材が多く在籍しているかを確認することです。

GCPのスキルを持つエンジニアが多数在籍する企業なら、短い納期でも対応してもらいやすくなりますし、GCP構築の質も高いことが想定されます。

GCPは主流になってきたサービスのため、GCPで構築するスキルを保有しているエンジニアも多くいます。各企業にクラウドやGCPのスキルを保有した人材がどの程度いるのか、担当者に確認を取ると良いでしょう。

クラウド構築に関する専門知識を有する、クラウドエンジニアが在籍している企業だと安心です。

2.担当者のヒアリング力は優れているか

2つ目は担当者のヒアリング力が優れているかを確認することです。

こちらの要望は担当者を通じて現場のエンジニアへと伝達されます。GCP構築に関する要望を正しく反映してくれるかは、担当者のコミュニケーション能力にかかってると言って良いでしょう。

話していてどうもこちらの話しを正しく理解してくれないなと感じた場合や、専門用語ばかりで言っていることの内容が分かりにくい場合などは、別の企業にGCP構築を依頼することも検討した方が良いです。

3.最新技術を保有しているか

3つ目は最新技術を保有しているかを確認することです。

GCP内のサービスはユーザーの要望を元に常にアップデートされています。そのため、昔勉強した知識が使えなくなってしまうことも多く、エンジニアは常に最新のGCPスキルを保有していなくてはいけません。

GCP構築の最新技術を保有している開発企業であることが望ましいでしょう。その企業がどういったGCP構築の実績があるかを確認すると良いでしょう。過去の開発実績はホームページに記載されていることも多いので、ヒアリング前に調べておくことをおすすめします。

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まとめ

この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。

    • GCPでできることの例:Webサービスの開発/業務システムの開発/人工知能開発/情報共有・管理
    • GCP構築を行うメリット:ビッグデータ解析が優秀/サービスの利用料金が安い/高度なセキュリティー/仮想マシンの起動スピード
    • GCP構築を行うデメリット:AWSに比べるとややハードルが高め/サービスの種類が少なめ/リージョンが少ない
    • GCP構築を外注するポイント:クラウド・GCPに関する優れた技術を持っているか/担当者のヒアリング力は優れているか/最新技術を保有しているか

GCPはAI開発やビッグデータ解析にも活用しやすく、今後さらに普及する可能性を秘めているサービスの1つです。しかしながらGCPはAWSなどと比べてもハードルが高く、使い方を勉強するのが大変と感じる方も多いでしょう。

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