ローコード開発ツール7選を紹介!その種類や選定上のポイントについて

2024年6月12日
ローコード開発ツール7選を紹介!その種類や選定上のポイントについて

初めに

現代のテクノロジー時代において、従来のプログラミングスキルが不要なアプリケーション開発がますます注目されています。

ローコード開発ツールを使用することで、視覚的なインターフェースやドラッグ&ドロップ機能を活用してアプリケーションを開発できます。これにより、プログラマーでなくても簡単にアプリケーションを作成することができるようになりました。

本記事では、ローコード開発ツールの種類や比較ポイントについて詳しく説明します。また、いくつかの具体的なツールも紹介します。

ローコード開発ツールとは

ローコード開発ツールとは、従来のプログラミング言語やコーディングスキルを必要とせず、視覚的なインターフェースやドラッグ&ドロップ機能を使用してアプリケーションを開発できるプラットフォームです。これにより、非プログラマーでもアプリケーションを簡単に作成できるようになります。

ローコード開発ツールは、ビジネスニーズに合わせてカスタマイズされたアプリケーションを素早く作成し、アプリケーションのライフサイクル全体を簡素化することができます。これにより、企業は迅速にデジタル化を推進し、市場投入までの時間を短縮することができます。

ローコード開発ツールが注目される理由についてもっと知りたい方は、下記をご参照ください。

ローコード開発とは?プラットフォームやシステム構築の流れを解説

ローコード開発ツールを選定する際のポイント

ローコード開発ツールは、企業が迅速かつ効率的にアプリケーションを開発するための重要な手段です。しかし、数多くの選択肢が存在するため、どのツールが最適かを判断するのは容易ではありません。以下では、ローコード開発ツールを選定する際に考慮すべき主要なポイントについて詳しく説明します。

使いやすさ

ローコード開発ツールの使いやすさは、そのプラットフォームの採用に大きな影響を与えます。直感的なユーザーインターフェースやドラッグ&ドロップ機能、ビジュアルプログラミングなどが、ユーザーがアプリケーションを簡単に作成できるかどうかを決定します。また、豊富なトレーニングリソースやチュートリアルが提供されているかどうかも重要です。これらの要素が揃っているローコードツールは、新規ユーザーが迅速に学習し、アプリケーションの開発に取り組むことができます。

推奨ツール: OutSystems、Mendix

カスタマイズ性

ビジネスニーズに合わせてアプリケーションをカスタマイズできるかどうかは、ローコード開発ツールの魅力の一つです。特定の業務プロセスや要件に合わせてアプリケーションを調整し、カスタムコーディングや拡張機能を追加できるかどうかが重要です。柔軟性が高いツールは、多様なビジネスニーズに対応し、アプリケーションの機能や外観を自在に変更できます。

推奨ツール: Salesforce Lightning、Appian

統合性

ローコード開発ツールの統合性は、既存のシステムやデータベース、外部サービスとの連携に影響します。APIやプラグインの豊富な統合オプションが提供されているかどうかを確認し、シームレスなデータの受け渡しや処理を実現できるかどうかを検討します。統合性の高いツールは、既存のインフラストラクチャとの親和性が高く、スムーズなシステムの移行や統合が可能です。

推奨ツール: Microsoft Power Apps、Zapier

セキュリティ

ローコード開発ツールのセキュリティ機能は、アプリケーションの信頼性と安全性を確保する上で非常に重要です。エンタープライズレベルのセキュリティ機能が提供されているかどうかを確認し、データの暗号化、アクセス制御、脆弱性管理などの機能が適切に備わっているかを評価します。また、コンプライアンス要件に適合しているかどうかも重要なポイントです。

推奨ツール: Microsoft Power Apps、OutSystems

拡張性

プラットフォームの拡張性は、将来の成長や変化に対応する上で重要です。大規模なプロジェクトや高トラフィックのアプリケーションでも問題なく動作し、スケーラビリティが保証されているかどうかを確認します。また、新しい機能やモジュールの追加が容易かどうかも考慮し、柔軟性の高いプラットフォームを選択します。

推奨ツール: Mendix、OutSystems

コスト

ローコード開発ツールのコストは、プロジェクトの予算に大きな影響を与えます。ライセンス費用や追加機能の料金が適切であるかどうかを評価し、コストと機能のバランスが適切であるかどうかを検討します。また、将来的なスケールアップや追加機能の導入に伴うコストも考慮し、長期的な投資の観点からも判断します。

推奨ツール: Zoho Creator、Google AppSheet

サポート

プラットフォーム提供元からのサポートやコミュニティサポートが充実しているかどうかも重要な要素です。問題が発生した際に迅速に対応できるかどうかを確認し、信頼性の高いサポート体制が整っているかどうかを評価します。また、コミュニティやフォーラムでの情報交換や知識共有が活発であるかどうかも考慮します。

推奨ツール: Salesforce Lightning、Appian

ローコード開発ツールのタイプ

ローコード開発ツールのタイプ

ローコード開発ツールには様々なタイプがあり、それぞれ異なる用途や特長を持っています。主に以下の3つのタイプに分類されます。

Webアプリ開発対応型

Webアプリケーションの開発に特化したローコードツールです。主にブラウザベースのアプリケーションを迅速に作成するための機能を提供します。一般的には、フロントエンドおよびバックエンドの開発を視覚的に行うことができ、ユーザーインターフェースのデザインやデータベースの統合が容易です。

プラットフォーム対応型

企業全体で使用する大規模なシステムや複雑なビジネスアプリケーションの開発に適したツールです。これらのツールは、複数のシステムやサービスとの統合をサポートし、エンタープライズレベルのスケーラビリティとセキュリティを提供します。通常、クラウドベースのプラットフォームとして提供され、既存のITインフラとシームレスに連携します。

OSS型

オープンソースソフトウェア(OSS)として提供されるローコードツールです。これらのツールは、自由にカスタマイズや拡張が可能であり、企業の特定のニーズに合わせて柔軟に対応できます。コミュニティベースの開発モデルにより、最新の技術やトレンドを迅速に取り入れることができ、コスト面でも有利です。

主なローコード開発ツール(Webアプリ開発対応型)

主なローコード開発ツール

OutSystems

OutSystemsとは、エンタープライズ向けのローコード開発プラットフォームで、フルスタックの開発環境を提供しています。このプラットフォームは、迅速なアプリケーション開発を可能にし、ビジネスニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできます。また、エンタープライズレベルのセキュリティ機能や豊富な統合オプションにより、安全かつ効率的なアプリケーションの開発が可能です。

✔料金:年間36,300ドルから

✔無料プランあり

✔公式サイト(日本語)https://www.outsystems.com/ja-jp/

Mendix

Mendixとは、ビジュアル開発と統合的な開発環境を強みとするローコードプラットフォームです。幅広い企業規模に対応し、ビジネスユーザーが迅速にアプリケーションを開発できるよう支援しています。Mendixの特長は、高度なカスタマイズや迅速なプロトタイピングを実現し、ビジネスニーズに合わせた柔軟なアプリケーション開発を可能にします。

✔料金:要問い合わせ

✔無料トライアルあり

✔公式サイト(日本語)https://www.mendix.com/ja/

Microsoft Power Apps

Microsoft Power Appsとは、Microsoft 365やAzureとの強力な連携を特徴とするローコードツールです。ビジネスユーザーが簡単にアプリケーションを作成できるため、組織全体でのデジタルトランスフォーメーションを促進します。また、幅広いデータソースとの統合が可能であり、既存のシステムとのシームレスな連携が実現されます。

✔料金:月額2,998円から ※無料トライアルあり

✔開発者向けの無料プランあり

✔公式サイト(日本語):https://www.microsoft.com/ja-jp/power-platform/products/power-apps

Power Appsについてもっと知りたい方は、下記をご参照ください。

Power Appsとは?従来の開発の違い・企業の活用事例・展望について解説

主なローコード開発ツール(プラットフォーム対応型)

Salesforce Customer 360

Salesforce Customer 360とは、顧客データを統合し、一貫した顧客体験を提供するためのSalesforceの統合プラットフォームです。主な特徴としては、マーケティング、営業、カスタマーサービスなどの部門間でシームレスに共有できる中央管理型のデータ管理が挙げられます。

Salesforce Lightningを使用して、ほとんどコードを書かずにカスタムアプリケーションを構築できます。また、Salesforce EinsteinによるAI統合で予測分析やパーソナライズされた体験が可能です。

さまざまなSalesforceアプリケーション(Sales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud)と簡単に連携でき、高いスケーラビリティを提供します。モバイルアプリを使用することで、どこからでも顧客データにアクセスできます。

✔料金:要問い合わせ

✔無料トライアルあり

✔公式サイト(日本語)https://www.salesforce.com/jp/products/

ServiceNow App Engine Studio

ServiceNow App Engine Studioとは、ServiceNowプラットフォーム上でアプリケーション開発を支援するローコード開発ツールです。

直感的なビジュアルデザイン環境を提供し、コードを書かずにアプリケーションを構築できます。迅速なプロトタイピングをサポートし、ステークホルダーからのフィードバックを反映しながら開発を進めることができます。

また、さまざまなテンプレートを提供し、開発時間を大幅に短縮します。ServiceNowの他のモジュールやサードパーティシステムとのシームレスな統合が可能で、高いスケーラビリティとセキュリティを提供します。豊富な自動化機能を備えており、業務プロセスの効率化に貢献します。

✔料金:要問い合わせ

✔公式サイト(日本語):

https://www.servicenow.com/jp/products/now-platform-app-engine.html

主なローコード開発ツール(OSS型)

Node-RED

Node-REDとは、IBMによって開発されたオープンソースのローコード開発ツールであり、特にIoT(モノのインターネット)アプリケーションやデータフローの自動化に優れています。

ドラッグアンドドロップによる視覚的なプログラミング環境を提供し、ノード(コンポーネント)をつなげてワークフローを作成できます。

Node-REDは非常に拡張性が高く、多数のノードが提供されており、さまざまなAPIやサービスと簡単に統合できるほか、カスタムノードの作成も可能です。特にIoTアプリケーションに適しており、センサーやデバイスからのデータ収集、処理、分析のための豊富なツールセットを提供します。リアルタイムデータ処理に対応しており、活発なオープンソースコミュニティによる豊富なリソースとサポートも利用できます。

✔料金:無料

✔公式サイト(英語):https://nodered.org/

Pleasanter

Pleasanterとは、日本の企業によって開発されたオープンソースのローコード開発ツールで、業務アプリケーションの開発に特化しています。

業務フローの自動化やプロジェクト管理、タスク管理を支援する機能が充実しており、直感的なユーザーインターフェースにより、非技術者でも簡単にアプリケーションを開発できます。

JavaScriptによるカスタマイズが可能で、特定の業務ニーズに合わせた柔軟なアプリケーション開発が可能です。また、既存のシステムや外部サービスとの連携が容易で、データの一元管理が可能です。日本企業が開発しているため、日本語によるサポートが充実しており、日本のユーザーにとって使いやすいツールです。

✔料金:無料(Community Edition)

✔公式サイト(日本語)https://pleasanter.org/

終わりに

以上で、ローコード開発ツール7選について紹介しました。それぞれのタイプや比較ポイントを理解することで、自分や企業のニーズに最適なツールを選択できるでしょう。

ローコード開発ツールは、従来のプログラミングスキルがなくてもアプリケーションを開発することができる素晴らしいツールです。これらのツールを利用することで、効率的にアプリケーションを作成し、ビジネスニーズに迅速かつ柔軟に対応することが可能になります。

また、ローコード開発ツールの導入に関するお悩み事などがございましたら、右の「お問い合わせフォーム」にてお気軽にご相談ください!

この記事をシェアする

人気の投稿

著者

関連記事

お問い合わせ

個人情報の取扱いに関する確認事項を必ずお読みの上、お問い合わせ下さい。は必須入力項目です。

Scroll to Top