「アウトソーシングを行うべきかわからない」
「そもそもアウトソーシングって何?」
そんなお悩みや疑問をお持ちではありませんか?アウトソーシングは昨今注目されてますが、あらゆる業務をアウトソーシングすれば良いというわけではありません。本記事では、アウトソーシングの種類やメリット・デメリットについて解説します。
アウトソーシングを検討している方、人材リソースが足りてないことに課題を感じている方はぜひ最後までお読みください。
アウトソーシングとは?
アウトソーシングとは社内の業務の一部を外部の企業や個人に依頼することです。たとえば、自社にホームページを作成できる人材がいない場合、ホームページ制作を専門に請け負っている企業などに作成を依頼することを指します。
アウトソーシングを行うことで、コア業務に集中できる、制作物のクオリティがアップするなどさまざまなメリットがあるでしょう。そのため昨今、アウトソーシングは注目されています。
アウトソーシングの中でも特に注目されているのが、システムやアプリ開発です。開発を外部に依頼することによって、業務の一部を自動化できるシステムを導入したり、自社サービスを運用したりする企業が増えています。受託開発に関しては以下の記事に詳しくまとめてありますので、併せてお読みいただけると幸いです。
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外注との違い
外注とは外部の業者に仕事を発注することであり、アウトソーシングと同じような意味合いで使われることも多いです。外注の方が、どちらかと言えばより広い意味で使われます。
またアウトソーシングと外注は、「目的」が異なると言われています。外注は工数の削減が主目的ですが、アウトソーシングは最終的な企業の成長を目的としており、より企業の将来像を見据えたうえでの行動といえるでしょう。
人材派遣との違い
人材派遣とアウトソーシングに関しては明確に異なります。人材派遣とは、派遣会社に対して人材の派遣を(自社で働いてもらう)してもらうことです。
アウトソーシングは、自社で働いてもらうことはなく、契約先の企業が自分たちのオフィスやリモートで作業を行います。一方で人材派遣では、自社に来たもらった派遣社員に対して、こちらが仕事内容に関する指導を行わなくてはいけません。
そのため人材派遣を活用する場合の方が、こちらの負担は増えると言えます。ただ、人材派遣の場合、直接仕事内容の指示が出せるため、コントロールしやすいというメリットはあるでしょう。
アウトソーシングが注目されている理由
アウトソーシングが注目されている背景は人材不足が挙げられます。
日本では少子高齢化が問題となっていることは誰もが知っている事実です。厚生労働省の資料によると、65歳以上の人口は2025年には3,657万人になると見込まれています。
参考:厚生労働省「序章 人口減少の見通しとその影響」
特に中小企業では優秀な人材を確保することが難しくなっています。そこで、アウトソーシングを導入し、従業員を採用しなくても仕事が回る体制を作る企業が増えているのです。
また、クラウドソーシングや仕事のマッチングサービスの普及により、手軽にアウトソーシングできるようになったことも原因として大きいでしょう。クラウドワークスではフリーランスとマッチングできるうえに、事前にフリーランスの実績や評価を閲覧できるため安心して依頼することが可能です。
アウトソーシングの種類
一口にアウトソーシングと言ってもさまざまな種類があります。代表的なアウトソーシングは次の3つです。
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- BPO
- ITO
- KPO
1つ1つのアウトソーシングの種類について詳しく解説していきます。
1.BPO
BPOはビジネス・プロセス・アウトソーシングの略です。
BPOでは単に業務の一部を代行してもらうだけでなく、業務内容の改善方法を提案してもらったり効果分析を行ってもらったりします。つまりBPOは、アウトソーシングの中でも依頼先に多くのことを任せるということです。
BPOを行う場合、自社よりもその分野に明るい企業に依頼する必要があります。今よりも業務の品質を向上させ、顧客への提供価値を高めることがBPOの目的です。
2.ITO
ITOとはインフォメーション・テクノロジー・アウトソーシングの略です。
ITOはIT関連のアウトソーシングを指します。たとえば、顧客管理システムや給与管理システムなどの社内向けツールの開発を依頼したり、自社製品を販売するためのECサイトの開発を依頼したり、といったものが該当するでしょう。
こういった開発にはプログラミングなどの専門知識が必要です。また、システムを導入することは、企業の生産性向上に大きく貢献する可能性があります。そのため、IT関連は特にアウトソーシングする企業は多いのです。
3.KPO
KPOとはナレッジ・プロセス・アウトソーシングの略です。
KPOは知的業務処理のアウトソーシングを指します。たとえば、商品の売上データの分析や収集などといった専門業務が該当するでしょう。
アウトソーシングのメリット
アウトソーシングを行うことには次の4つのメリットがあります。
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- コスト削減に繋がる
- コア業務に集中できる
- 専門家に依頼できるので高品質になる
- 組織の肥大化を防げる
これらのメリットを享受したい場合はアウトソーシングを行うのがおすすめです。1つ1つのメリットについて詳しく解説していきます。
1.コスト削減につながる
アウトソーシングを上手く行うことで、コスト削減につながる可能性があります。
アウトソーシングにはもちろん費用がかかりますが、それよりも自社で専門職を採用・育成する方が費用がかかる場合が多いです。くわえて、自社でシステム開発などを行おうとすると、サーバーなどの機械を購入しなくてはいけませんし、ランニングコストもかかってきます。
これらをトータルで考えると、アウトソーシングした方がコストを抑えることにつながるのです。
2.コア業務に集中できる
アウトソーシングを行うことで、従業員がコア業務に集中できるメリットもあります。コア業務に集中できれば、それだけ生産性がアップするでしょう。
また、コア業務以外をやりたがらない人が多いため、アウトソーシングすることで従業員が気持ちよく働けるようになる効果もあります。離職率の低下にもつながるかもしれません。社員の生産性、モチベーションアップにつながることはアウトソーシングするメリットでしょう。
3.専門家に依頼できるので高品質になる
アウトソーシングを行う場合、専門家に制作してもらえるため、自社で行うよりアウトプットの品質が向上します。
たとえばホームページ作成を専門会社に依頼すると、レスポンシブ対応やSEO対策など自社では難しいことを高度なスキルを持った人材が対応してくれるでしょう。自社で作成するよりもホームページの質が良くなり、ユーザー数増加につながるかもしれません。
このように、アウトソーシングによって高品質な商品やサービスを作れれば、アウトソーシングにかかる費用分以上の売り上げを出せる可能性があります。
4.組織の肥大化を防げる
アウトソーシングすることで組織の肥大化を防ぐメリットもあります。
自社ですべての業務を行おうとすると幅広く人材を雇う必要があり、組織の肥大化に繋がってしまうでしょう。組織が肥大化することには人件費の増加だけでなく、情報共有に時間がかかり企業全体のフットワークが重くなってしまうなどのデメリットがあります。
アウトソーシングすれば従業員を雇う必要はありませんので、組織の肥大化も防げるでしょう。
アウトソーシングのデメリット
アウトソーシングのデメリットは次の3つです。
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- 情報漏えいのリスクがある
- 社内にノウハウが蓄積されない
- 業務フローが複雑になることも
アウトソーシングすることが必ずしも成功をもたらすとは限りません。アウトソーシングのデメリットも把握したうえで、使い分ける必要があります。1つ1つのデメリットについて詳しく解説していきましょう。
1.情報漏えいのリスクがある
アウトソーシングには常に情報漏えいのリスクが付きまといます。
アウトソーシングする内容によってはユーザーの個人情報や会社の機密情報を外部に公開しなくてはいけません。
そのため、アウトソーシングする際は秘密保持契約(NDA)は必ず結ぶべきですし、情報管理を徹底してくれる信頼性の高い企業を依頼先として選択することが重要です。
2.社内にノウハウが蓄積されない
アウトソーシングすると社内にノウハウが蓄積されにくくなります。
業務をいつまでも自分たちで行えないと、事業が拡大してからもずっとアウトソーシングし続けないといけなくなるでしょう。アウトソーシングは、社外の人に業務を任せることです。
業務の一部を任せるなら問題ありませんが、業務全体をアウトソーシングしている場合、依頼先にノウハウが蓄積され社内には蓄積されません。何か理由があってアウトソーシングできなくなった時にノウハウがないので、困る可能性があるのです。
3.業務フローが複雑になることも
アウトソーシングすることで業務フローが複雑になるデメリットもあります。
業務フローが変更されると従業員が戸惑ってしまうため、事前に詳しいマニュアルは用意したいところです。
また、依頼先と連携しなくてはいけないため、打ち合わせの頻度が増えてしまうなどして、却って業務量が増えてしまう可能性もあります。そのため、あまり小さな業務をアウトソーシングするのは効率化の観点から見て良くありません。
アウトソーシングを成功させるポイント
アウトソーシングを成功させるには次の2つを意識することが肝心です。
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- 何をアウトソーシングすべきか考える
- 費用対効果を考える
1つ1つのアウトソーシングを成功させるポイントについて詳しく解説していきます。
1.何をアウトソーシングすべきか考える
1つ目は何をアウトソーシングすべきか考えることです。
アウトソーシングは、社内にノウハウが蓄積されないデメリットがどうしてもあります。そのため、コアとなる業務や今後も継続して行う必要がある業務をアウトソーシングするのは、慎重になった方が良いでしょう。
コア業務ではないが多くの時間を取られている業務を見つけることが、アウトソーシングを成功させるポイントです。そのためには、各部署の業務フローの見直しを行い、従業員が無駄な作業に時間を取られていないか確認することが重要でしょう。
2.費用対効果を考える
2つ目は費用対効果を考えることです。
アウトソーシングには当然ながら費用がかかりますから、費用に見合うだけの効果を出すことができるのか、事前に検討する必要があります。
たとえば、LP制作をアウトソーシングする場合、LPによって商品の売上は何%アップするか、などを検討しアウトソーシング費用と天秤にかけなくてはいけません。
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最後に
この記事で説明してきた内容をまとめると以下のとおりです。
-
- アウトソーシングの定義:社内の業務の一部を外部の企業や個人に依頼すること
- アウトソーシングの種類:BPO/ITO/KPO
- アウトソーシングのメリット:コスト削減に繋がる/コア業務に集中できる/専門家に依頼できるので高品質になる/組織の肥大化を防げる
- アウトソーシングのデメリット:情報漏えいのリスクがある/社内にノウハウが蓄積されない/業務フローが複雑になることも
- アウトソーシングを成功させるポイント:何をアウトソーシングすべきか考える/費用対効果を考える
アウトソーシングにはメリット・デメリットがあるので、それぞれの側面を理解したうえで、「どの業務をアウトソーシングすべきか」社内で検討することが重要です。
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